弾丸帰還24日
アルバニア最終日である。カフェで午前の気持ち良い時間を過ごすと、ザックを背負ってハジコトニやお爺さんに別れを告げる。ギロカステルは最高の町のひとつだ。 乗ったミニバンは、西にあるサランダへ抜けてから幹線道路をティラナまで北上と思いきや、なんと来た道と同じルートを走り出した。それはつまりベラート・ギロカステル間の悪夢の道をまた走るということである。気分が落ちる、昼飯を無理して食べなくて良かったのが不幸中の幸いだ。 正直この道中はかなり体力的にきついものとなった。アルバニアには国内線が飛んでいないため、否が応にもこのルートを利用せざるを得ないのがつらいところだ。お年寄りも普通にこの路線を利用するわけで、途中で乗ってきたりするお爺さんやお婆さんなどは心配になってしまう。慣れっこなのかもしれないが。 しかし、休憩のたびにドライバーがコーヒーをおごってくれたり、車内で皆が談笑していたりと雰囲気はだいぶ良い。アルバニアは、観光国にありがちな、先進国旅行者への「おごられ根性」のようなものが全くなくて気持ちがいい。 ↑来た道をひたすら戻る 早すぎ帰還 予想よりかなり早く、17時半にティラナに到着してしまった。と、文字で書くと、いかに悪路の山道をすさまじいスピードで走ってきたかを伝えられないのが悔やまれるものである。そしてそれはそれで困るのだ。なぜなら、ウィーン行きのフライトは翌朝4時のため、到着が遅ければ遅いほど良いと思っていたからだ。仕方がないのでなんとかのらりくらりと時間をつぶしていくしかない。 まずコーヒー1杯で2時間半、広場のカフェでビールで2時間。しかし先は長い。スカンデルベグ広場に向かって歩いていると、地元の若者たちが声をかけてくる。相当暇を持て余していたのか、それとも日本人が珍しいのか非常に人懐っこく陽気な彼ら、しかも夕飯を奢ってくれるという太っ腹ぶり。年下におごられるのも悪いので払おうとすると、本当にいいんだ! というのだから有難いものだが。日本の硬貨と交換だ。 |