スコピエ景観16日

東欧小国マケドニアの首都スコピエはスコピエアレキサンダー大王空港、深夜到着から目ぼしをつけていたユースホステルへ。夜間のため街のイメージは掴みづらいが、明らかに西欧、そしてオーストリアといった国とも違う洗練されていない雰囲気が目立つ。旧ユーゴスラビア各国に共通する歴史的背景や、内陸国という地理的要素、負のイメージと欧州という括りの中では目立ってしまう経済的な遅れ。だけど、僕はこの手の国が本当は豊かで面白いことを知っている。

↑中心地、夜のマケドニア広場


欧州というとどうしてもキリスト教のイメージがつきまとうが、この国は東方正教とイスラム教徒が渾然となっている国であり、街のいたるところには教会もあればモスクもあるという興味深い景観が広がる。旧共産国らしい無機質なイメージはありつつも、そういった風景や多くの人種が入り乱れる世界観が決して退屈をさせない。

↑モスク調の建築物

↑オールドバザール方面





スコピエ旧市街

街を斜めにつっきるヴァルダル川を渡るとスコピエの旧市街が広がる。川を境にして雰囲気がガラリと変わるのが面白い。川の南西部にはショッピングセンターや市庁舎が並び、今風のカフェや若者の姿が目立つ。一方、川の北西部は石畳とモスクが特徴的な落ち着いた街並みだ。シャイで親切な人々、野菜を所せましと積み上げた市場なんかも目を引く。

↑広場ではパレード

↑旧市街は石畳とモスクの町


丘の上にあるモスク、ムスタファ・パシナ・ジャミーヤの中で昼寝をしていると、夕方の気持ちの良い時間になっていた。変な東洋人がモスクの中で瞑想している姿は異様に映ったことだろう。実際は寝ていただけなのだが。特に何があるわけでもないのだが、個人的には旧市街の方が落ち着いていて好きだ。適度な風が気持ち良い。

街を適当にぶらつき、椅子に座り人の流れを眺め、たまに誰かと話して。そうやって無為に時間を使っていくのは一人旅ならではだ。適度に満足したら現地のビールを飲みに行くのもまた旅の楽しさだと思う。マケドニアで最もメジャーなビールは響きがかわいくて、「スコプスコ」という。クリアで美味い。
↑パプリカのような野菜

↑西欧の若い旅行者も目立つ

↑乾杯!