下町・胡同18日

北京は言わずもがなの中国における首都である。市街地北部は高層ビルが立ち並び世界の流行を取り入れた新世代北京が展開している。外国人にも人気だ。でもだな、ハッキリ言って全く興味ないよ実際オレは。個人的にはその土地ならではの文化に触れたいんだ。だからオレは拠点は南の旧市街にした。泊まってるホテルは胡同の真っ只中にある。胡同ってのは、北京特有の清代から続く昔ながらの路地のこと。中央の庭を囲むようにして四家屋が密接している四合院という建築法で建てられた家々が軒を並べた地域を通る道を胡同と呼んでいるんだ。いまや北京でも姿を失いつつある胡同だが、せめて今ある胡同は残ってほしいな。こんなに歴史を感じる場所、無いよ。人々の活気だって凄いじゃないか。

↑歴史は形あるものでつむがれるべきだ。



中国語

ムンさんが朝食をおごってくれた。器いっぱいに盛った豆腐にピリ辛のタレをかけただけのものなんだけど、おいしいんだよな。雰囲気って舌を変えるのかな。日本にいたら食べなさそうだ、これ。でもなぜかうまい。大餅を片手に豆腐をすする。悪くない。ヘルシーだし1元だし。10円くらいだよ。

↑量の多いこと。

中国の人は恐ろしく英語が通じない。これはけっこう驚きだった。ホテルの人は通じるんだけど、普通にそこらへんの店で、値段交渉とかちょっとした会話をするなら、中国語を使わないと理解を示さない。メシ屋、タクシー、電車等の乗り物、生活必須と思われる場所で英語が通じない、これはけっこう痛い・・が、第二外国語を真面目に受けていたおかげかまぁちょっとはオレの中国語はいけるっぽい。危なかった。中国語履修しといて良かったー。それでも限界はあるけど、まぁ何とかなるわさ。



散歩

適当に一人でふらふら歩いてみる。とりあえずの最終目的地は故宮ということで、胡同の迷路のような路地を足の向かうがままにつらつらと歩く。あぁー胡同最高だ、張り詰めた空気の中だからこそ尚更にこの空間の雰囲気が増す。自分がどこにいるのかわからない、地図を出して見るのなんて馬鹿らしい。ただこの空気に身を委ねていたいってもんだよ。大通りに出ちゃえばだいたいの場所はわかるんだ。とにかく身をまかせよう、せっかく旅をしているんだから。