念願のチャリ!19日
日本にいると別に自転車に乗ろうとかそんなん全く思わないけど、何故か中国に来ると自転車に乗ってみたくてみたくて仕方がなくなる。普段しないことがしたくなる新鮮な感覚、これは旅ならではだよなぁ。ということでチャリを借りて北京の街並みを激走してみたいと思う。 中国の人は車とか何も気にせんで自分の進みたいように進む。一回オレにぶつかりそうになって実際軽く接触したおばちゃんがいたのだが、オレが「トイブチー」と謝るとその瞬間中国語で爆撃機のような罵詈雑言。どう考えてもおまえが悪いだろクソが。あと思ったのが、例えば携帯なんかが電車で鳴っても大声で話すのね。これは民族性だと思う。よく日本の人で中国の人は自己中でイヤだ、という人がいるがこれは違うんじゃないかと思う。逆に中国の人に言わせれば日本の人は何であんな暗いのかみたいに思ってるかもしれない。日本は島国という閉鎖的国家の中で独自にわびさびの文化を作ってきた民族、そして中国は広大な土地を持ちながら自己を主張し続けてきた国だ。多分どっちも間違ってはいない、のだろう。ただ慣れてないからやっぱり閉口しちゃったりもするんだがな、まぁそれもまた旅の一興だろう。 天壇公園 南の大通りをひたすら東にチャリをこぐと、見えてきた。あの特徴的な屋根は祈年殿だな・・あんま見ないようにしよう、後で感動するために。中に入るとこのクソ寒いのに結構な人がいた。広場でバドミントンみたいなスポーツをやっている人、凧揚げをしている人、踊っているおっちゃんおばちゃんたち、うんうんこうでなきゃな。しかし寒いのによくやるわ。 その中でもオレの目を引いたのは七十二長廊と呼ばれる場所にいた人たちだ。大きな筆で水を墨代わりにひたすら漢詩を書いていたおばちゃんがいたのもここ。凄い字うまかったよ。そして、みんなゲームをしている。おっ、中国将棋ってやつをしてるのか???と覗き込んでみると、むむ、トランプじゃねぇか。この輪も、あの輪もみんなトランプだ。今どうやら流行りはトランプらしい。何だか残念やらおもしろいやら・・・。胡弓を弾く人が多かったのもここ。中には軍人さんで弾いている人もいて、しかもこの人は素人が聴いてもわかるほどダントツにうまい!!思わず聴き入っちゃいました。 目を見張る建築技術の高さ 園丘、ここは石造りの三層からなる段。なーんもない。しかし歴史の皇帝たちは毎年冬至の日にこの園丘の中央で、天に向かいその年にあった重要ごとを報告したらしい。なるほど、屋根なんて必要ないわな。空を見上げると・・心なしか天空が近くにあるように感じる。 ↑これが園丘です。中国人が騒いでてうるさかった。 皇穹宇を見学して、祈年殿へ向かう。遠くに見えるような・・この丹陛橋を歩ききるとそこには祈年殿があるんだ。はやる気持ちを抑えられない。自然と足早になっていく。 ↑門の上に少し見えるしょ。 ついに着いた。世界遺産は天壇・祈年殿。なんて青空が似合う建築物なんだ。しかしこれは美しい建物だなぁ。この祈年殿、どうやら梁と釘を一本も使っていないらしいです。凄いな、それでこんな均整のとれた美しいものを作っちゃうんだから高い建築技術を持ってたんだろうな。厳かだ。 ↑美しいフォルム。 ひーこらひーこら天寧寺塔 チャリにまたがり西に向かって走る。ゼェゼェと息が上がるわ、きつい!体力がないのもあるが、広い!こいでもこいでも着かないぞ。向かうは北京で最も創建が早いとされている天寧寺塔だ。何せ千五百年以上昔に建てたものなのだ。しっかしチャリなんて久しぶりだよ、バイク慣れしたオレに昔のチャリ長距離の困難さを思い出させてくれただけでも良しとするか。 やっと・・・着いたのだが、閑散としてるな。工場とかあるし。・・?どっから入るんだ?すると一人の男がオレにこう言った。「入れないよ。」・・・マジで!?門は堅く閉ざされていた。休みとかでなく、去年末から閉鎖しているらしい。なんてこった。 ↑せめて外からでも・・くっ・・。 再度景山 実は今日は昨日とはうってかわって太陽が出てて凄く天気がいい。もちろん超寒いんだけど、日差しはあるんだよね。ということで、夕陽を浴びた故宮を見たいなぁと思って二日続けて景山公園に行ってみる事に決める。その前にメシだ。100円で石焼きビビンバを食べる。むちゃくちゃうまい。ウェイターの兄ちゃんとは言葉まるで通じず言葉の壁はなかなか手厳しい。しかしそんな状況でも唯一意思疎通を図れるものがある。・・・笑顔だ。 夕陽の景山公園もいいじゃないか!西日を受けてオレンジ色に輝く故宮。昨日の霧もやの中で幻想的に存在感を放つ故宮もよかったし、ふたつの表情を見ることが出来た。これはうれしいことだ。 ホテルに戻り、同室のジャーマニーと音楽談義をする。ドイツといえばテクノだな、それなりにハッタリでドイツのテクノ大御所の名を出すと喜んでいた。しかし彼はハードコヤ大好きだった。「この曲どう?」と誇らしげに聞かせてもらったが、「ゴミだな」とはさすがに言えなかった。夕飯は近くの食堂で恐ろしい量のチャーハンとビール。ピージャオ、というんだ、ビールは。 |