ドタバタクスコ
村へと戻り、昼間っから酒飲んでうだうだしていると、危うくオリャンタ行きの列車を乗り過ごすところだった。慌ただしく出発!携帯おっことして出発!……おい! でもギリギリで乗客が見つけてくれて助かった。iPhone無くなったら情報集めらんないからね。安心したら爆睡の列車、帰りも景色いっさい見なかったわ。 余談だが、旅のスタイルというものは時代とともに変わっていくもので、他の旅行者と接することがことさら多かった今回の旅は、10年前と比べてネットワークの発達によりだいぶ旅の仕方は変わったんだろうなと思わされる旅でもあった。俺が学生の頃は、PCはあくまで写真の整理用として長期旅行者が持っているくらいで、あとは必要に応じてネットカフェがあればそこでメールの確認と限られた時間内での簡単な情報収集をするくらいだった。もっと前はメールのやりとりすら無いような超ストイックさがあったんだろう。だけど今は、PCやスマートフォンから気軽にネットに繋ぐことができる。海外にいても国内にいても同じタイムラインでFacebookに現れることができる。旅人の宿決めの決定要因は、値段はもちろんのこと、Wi-Fiが通っているか、この要素が重要視されるようになり、大抵の安宿にはネット環境が整っている。確かに、ネット上での情報はもちろんのこと、Google MAPやSkype、各予約サイトなどの利用シーンは多く、非常に便利さを感じる。携帯電話の発達によって友達との待ち合わせが容易になって伝言板が廃れたみたいに、旅行者同士のやりとりや国をまたいでの待ち合わせも頻繁に行われるようになっているし、これが旅にとってプラスのことなのか味気ないことなのかは答えを提示しないけど、世界は良くも悪くもグッと近くなっているということだね。 閑話休題。マチュピチュ、来て思ったことは、ここは最低でも2泊3日コースだね。村の雰囲気いいのでゆっくりしたいね。2日目早朝から登って、昼に帰ってきたらピスコサワーでも飲みながらゆっくり過ごす、これだね。クスコから日帰りで、って人も結構多いみたいだけどそのコースはホントもったいない。是非とも2泊3日でゆっくり。温泉はぬるいけど村でゆっくり。セビッチェつまみながらゆっくり。んで、ワイナピチュは絶対マストで登る。これだね。 オリャンタから定員超過のコレクティーボにて、一路クスコへ。鯖の押寿司の気持ちがよくわかる2時間であった。夜に到着したクスコは絶賛大雨中で、傘を持っていないため気持ちが萎えながらも、急いで宿を探してチェックイン。とにかく疲れていたためシャワー浴びて気づいたら寝ていましたとさ。さーさ、おやすみ。 テクテクスコ11日 今日はクスコ散策に一日を当てているわけだが、やっと余裕のある時間を持てた気がする。悠々と起床してゆったり町を歩く。かつてのインカ帝国の首都だった名残もあり、石造りの雄大な街並みは趣があり非常に絵になる街である。インカの人々は16世紀、突如現れた侵略者スペイン人に街を追いやられてしまう。新たに教会や家屋が再建されながらも、その基盤としての礎石や道路、トンネル、水路などが当時は勿論いまだに使われているというのだから、その文明の高さには驚かされるな。インカ人には文字と武器が無かっただけなんす。小腹が空いたら、その辺のインディヘナのおばちゃんが売ってるふかしたじゃがいもを食べる。これがまたうまし。ただの芋なのに。 ↑ただの芋なのに。 教会や石組みの街並みを眺めつつ、ちょいちょい降ってくる雨をやり過ごし、高台にあるサンクリストバル教会に行くと、そこからはクスコ全景が見渡せるのだ。橙の屋根が山に囲まれてずっと広がっている、屋根の色がが突き抜ける青空に映えるな……キリッ とかやってると雨が降ってくる。雨季のペルーです。 ↑クスコの街並み。 ↑クスコ名物の精緻な石造り。カミソリ一枚通さないという。 ↑空に映える教会がたまらないな。 夜は相変わらずの、ピスコサワーうまし。これまでも何度か出てきたこの"ピスコサワー"なる飲み物は、南米産のブドウ蒸留酒、シロップ、卵白、レモンをシェイクした、ペルーの超メジャーカクテル。日本でいうカシオレやファジーネーブルばりに女子の絶大なる支持を得ている人気カクテルだ。ちなみに我がオカザキッチンでもこれの提供ができるので興味のある女子は高円寺で僕と握手。 ↑夜のクスコもまたをかし。 さて、ペルー編はこれにて終わりである。本当は地上絵のナスカ、水上家屋で有名な高度4000mクラスのプーノにも是非行きたかったが、いかんせん時間がない。圧倒的なメインはウユニだから、あの空中遺跡に行くことができただけでも十分といえる。 |