国境線
日が昇り、うだるような暑さに町が包まれだしていく中、タイ、カンボジア国境線のアランヤプラテートに到着。到着場所から国境まで結構あるというからトゥクトゥク値段交渉して乗ってみたら、歩いて2,3分くらいのとこやないか! あまりにも単純すぎてやられたわ!! でもこういうアホみたいな駆け引きがまた面白いんだよな。 そのままボーダーでカンボジアビザを取得し、屋台でチャーハンを喰らう。これこれ!アジアの屋台ほど最強な場所はないよな〜。タイのチャーハンは、ナンプラーと砂糖の独特の風味がうますぎるよ。10年前もそうだったが、1日に2回はチャーハン食ってたような気がする。初めてタイチャーハンを現地屋台で食べた時の衝撃は今も忘れられないな。それまで日本の食事が一番と思っていた俺にとって、「え! このチャーハン日本の中華屋で食うのよりうまいじゃん……」と、えらい感心、反省したのを覚えているよ。 ↑アジアの食堂は聖域なり。 タイ側のイミグレーションオフィスは冷房効いてて快適だわー。少し歩いて、カンボジアボーダーで入国手続き。ちょっと、こっち扇風機! 経済格差! すし詰めロードランナー カンボジア側国境はポイペトといって、タイ側と比べると、より砂塵舞う雑然とした様相になる。治安もだいぶ違うだろうし、気を抜くとボラれそうな雰囲気がこの辺り一体には確かにあるね。そんなポイペトとシェムリアップ間だけど、ここ数年でだいぶインフラ状況が改善され、バックパッカーの中で悪名の高い交通路は今は全く存在しない。「タイ〜カンボジア国境越えでバスに乗って……」と言うと旅行者同士の間では「おー、あの悪路を!!」と盛り上がるものなんだけど、こんな整備されきってしまった道路でそんな熱い共感をもらってしまっていいのだろうかという思いを禁じ得ない。 とはいっても、アランヤプラテートまでの大型バスではなく、12人乗り位のミニバンに旅行者と皆のザックがギュウギュウに詰め込まれ、汗だくになりながらシェムリアップまでの道を約3時間ひたすら走っていくのは結構しんどい。隣の中国人カップルと苦笑いしながら「こりゃしんどいね」って。 ↑休憩ないと死んじゃうよ……。 やたら綺麗な街に入ってきたな、と思ったら、目的地であるシェムリアップだった。やはり世界遺産の恩恵を受けている街は違うな。安宿の多いエリアにて何軒か検討し、そのうちのひとつ「Angkor Western Lodge」に決める。清潔だしお湯出るしエアコンあるし、これでひとりあたり1泊数百円ってのは、かなりのコスパ高だ。やっぱりこのあたりは宿泊施設の供給超過で安いんだな。旅行者にとってはありがたい限り。もうちょい大通り寄りだと尚いいけど、まぁ全然許容範囲。 8年前にMとタイに来た時は、いかに安く旅するかということばかり考えていたので、宿の設備なんて無いに等しい監獄のような部屋に泊まることも多々あった。常に水シャワーだったため、日本に帰ってお湯を浴びたときの感動たるや。でも今は金だって十分あるしそんな無茶はしない。というか、たった数百円出すだけでこれほどまでに条件が変わるのに何故それが出せなかったのだろう。いや、出せたんだろうけど、そういうストイックな条件に身を投じたかっただけなんだろうね。 ↑宿からの街並み。 ビールで乾杯! 早速トゥクトゥクに乗ってプノン・バケンへ。ちなみにトゥクトゥクというのは、タクシーとして利用される三輪バイクのことだ。タイのバンコクでは、高速道路へ乗り入れできない点や排ガス規制の観点から新規登録が禁止され、移動はタクシーにほぼ完全移行した感があるが、カンボジアではまだまだ庶民の足としてメインの現役選手だ。 この旅は"カンボジア"に行くというよりは"アンコール"に行くと言っても過言ではない。だから俺的にはアンコール・ワットをどのタイミングで見に行くかが重要で、アンコールヴァージンはやっぱり朝焼けにしたいよな!ってことで、今日は華麗にスルーしてもらう。でも前を通り過ぎる時に横目で入ってきちゃうじゃん!しかもやっぱ凄いし! プノン・バケンは小高い山の上に立つ寺院遺跡だ。山をぐるっと周るように歩きながら登っていく。さらに頂上の遺跡には登ることができ、そこからはシェムリアップの街が見渡せるナイススポットであるため遺跡前には行列が出来ている。しかーーし!並んでいる途中で17:30が来てしまい閉められてしまった。チーン。「お兄ちゃん、プリーズ!」と投げキッスしてお願いしても、笑っているのはまわりの旅行者だけで、彼はひどく頑なだった。 ↑とはいえ眺めは綺麗。 夜は当然屋台で宴。カンボジアのビールは、「CAMBODIA BEER」、そのまんまやないか。間違いのない屋台メシとビールで乾杯! アジアの屋台料理は何でこんなにうまいんだろうな〜。食いまくってがぶ飲みしてホテルに戻りそのまま全裸で倒れるように寝るぜ!あー気持ちいいー。 ↑歓楽街は眠らない。 ↑疲れた身体にビールが染みるな。 |