まずロシアへ 12日

この旅における相棒はきぐっさん、大学の盟友である。ふたりしてバックパッカー初心者なので、とりあえずの目標は「生きて帰る事」。昼前に成田に到着し、慣れない搭乗手続きを終える。空港内でメシ食ったりコーヒー飲んだりしてると、搭乗時間が近づいてきた。さぁさぁはじまりますよーと勇んで飛行機に向かう・・・・・ちっちゃくね?飛行機。

さすがアエロ、ダンボールで出来てんじゃねぇか?だって羽揺れすぎじゃね?などとチキンな議論を交わしながら飛行機は離陸態勢へ。飛行機が飛ぶ瞬間ってのは凄く心地よいよね。このフライトはまず、ロシアはモスクワ空港まで飛び、その後乗客各自がヨーロッパ各地へそれぞれ拡散していく、というタイプの航空券なんだ。とにかく不安だったのはモスクワでの乗り継ぎがうまくできるかってこと。しかしそんなものも景色を見ていると忘れちゃう。さすが世界で一番でかい国ロシア。飛行機から臨む景色は半端じゃない。特に永久凍土の風景は凄かったです。

↑ロシアは・・・でかい。


エジプト入国!! 13日

モスクワ空港は刑務所のようにピンとはりつめた空気であり、職員たちは怖かった。店員は覇気ゼロという社会主義の先駆けぶりを発揮。言葉がわからんだけに余計威圧感がある。そしてぶっちゃけどこが何だったのかよくわからなかったが、とにかく乗り継ぎはうまくいったみたいだ。3時間待ちのあとエジプトに向かう飛行機に乗り、ついに現地時間の夜中12時半にエジプトの首都カイロへ。

機内から見たカイロの夜景は今でも思い出せる。グッと胸をこみあげてくるものがあった。どこまでも赤橙一色の灯りで包まれた街はどこか退廃的で、また神秘的な様相を漂わせている。この街はオレを迎えてくれるのか、それとも拒絶してくるのか。挑む気持ちでオレは飛行機を降りた。

両替と出国をなんとか済ませたが正直どうしたらいいかわからない。カイロの市街地への手段は夜中ゆえにほとんどない。高いタクシーに乗るべきかどうか。タクシーのおっちゃんと拙い英語で交渉しながら思案していると、出国審査を共に止められたニッシーが登場。医学生である彼はバスで向かうと言う。医学生がそう言うなら間違いないだろう、とオレたちもバス停に向かうと、そこにはほかにも同世代位の日本人が3人だけポツンと。最強の旅猛者ヤナと、友人だと言い張るカップルの高須と詩織も一緒になる。みんな大学生。とりあえずカイロ中心街に行こう。軽くドラクエのパーティーみたいだと思った。

バスが来た。と!ここで異変が!!バス到着と同時に闇の彼方からエジプシャンたちが何十人とバスに向かって走ってきたのだ。こわっ!おまえら今までどこにいたんだ!?・・・ってんで、ギュウギュウのバスでカイロに向かいましたとさ。彼らも日本人であるオレらに興味深々。言葉がよくわからないなりに、席譲ってくれたり歌教えてくれたりして。「とりあえずやってみろ」「マジで?ラララー」みたいな感じで。旅のっけから呆気にとられたわ。エジプト人って陽気なんだなぁ凄く。


↑カイロ、夜。