![]() ルクソール到着!ナイル東岸散策 ルクソールはカイロほどうるさくはないが、アスワンほどゆっくりしてもいない、ほどよく生活感のある街だった。ホテルに荷物を置き、今日はナイル東岸を散策だね。エジプトで最も広い遺跡であるカルナック神殿に向かう。けっこう距離があるため歩いている観光客はなかなか見かけないが、それでも我々は歩く。生活感を肌で感じたいんだ。この空気を直に吸い込みながら歩きたいんだ。 カルナック神殿はさすがエジプト最大なだけのことはある、とんでもなく広い神殿だった。見れども見れども建物群が現れる。まだまだ発掘途中らしい。史学担当のきぐっさんのこの神殿におけるウンチクを聞きながら、雄大なるファラオたちの自己満に見入りました。 ![]() ↑カルナック神殿、でかい。 ![]() ↑まだ当時使った染料が残っている。 ひたすら歩き、また別のルクソール神殿へ。この神殿は昔はカルナック神殿と参道で結ばれていたのだと。かなり距離あるんですけど・・・とんでもなくでかい神殿だったんだな。塔門の前の巨像は迫力満点で、今にも立ち上がって動き出しそうな気配を漂わせていた。こんなのに襲われたらひとたまりもないな。見張りのスーツ着てライフル持ってる奴が挙動不審で何だか怖かった。 あまりにも暑いんで、いったんホテルで休息をとった後、ルクソール博物館に向かう。ここは何だか近代的でおしゃれな、エジプトらしからぬ構造をしていた。先進国の博物館のような豪華さ。完全なままで残っている像の表情は引き込まれそうなほど柔和で、その表情を表現する製作者の技術の高さに感服した。人を模する技ってのは時代を越えて存在するもんなんだなぁと、感慨深かったよ。夕飯は物珍しさも手伝って日本食を食べてみたのだが、これがエジプトワーストの食事となった。親子丼・・・しかし、醤油の使われてないタレ、シャキシャキの玉葱、鶏肉三切れ、ぬるまゆに浮いた米・・・。オエッ。 西岸へ 翌日、ナイル西岸へ。王家の墓で有名だ。オレらを拾うはずの車に置いてけぼりをくらい、素晴しいサービス精神を見せてもらったので、単独で西岸へ乗り込むことにする。でもまぁこういうのもありっちゃありだな、と思えるようになってきた。イレギュラーを楽しむのが醍醐味っていうもんな。川を渡るフェリー貸し切り状態だし!タクシーの運転手も気楽なもんだよな。客乗ってんのに道に車停めて煙草買い行くもんね。日本でやったらクビになっちゃうよ。でもいいよね、こういうの。 王家の墓、写真撮影禁止だったから言葉でしか伝えられないけど、とにかく綺麗だった。どの墓でも、階段を降り石室内に入ると色がしっかりと残った壁一面のレリーフを目にすることができた。今まで見てきた遺跡のレリーフは、すべて風化して剥がれ落ちてしまっていたため土色一色だったが、実は白を基調として、赤、青、黄、緑の塗料がふんだんに使われていたんだな。こんなカラフルで美しいものだったなんて・・・驚きである。 ハトシェプスト女王葬祭殿。エジプト初の女王とされているハトシェプストのものだ。切り立った崖の真下に毅然と建っている様は、この女王がいかに人々をまとめる器を持った女性だったかをうかがい知ることができる。ちなみに8年前、60人以上が無差別に殺されたテロ、ルクソール事件の現場でもある・・・が、緊張感はそれほど無かったかな。 ![]() ↑ハトシェプスト女王葬祭殿。観光客凄い多かった。 さらに王妃の墓やメムノン巨像など精力的に動くが、やはり炎天下の砂漠地帯、王家の谷を動き回るのはきついね。かなり疲れたよ、冬なのにこれだもんな。でもそれに見合うだけの感動と経験をさせてくれる。もうエジプトもだいぶ慣れてきて、バクシーシ攻撃にもあまりひるまなくなってきた。さぁ、ちょっとだけだけど経験値は積んだぜ。明日またカイロに戻る。カイロの風景は多少違って見えるのだろうか。 |