北へ向かうことにする23日

 ギリシャにはメテオラというものがある。アテネからはバスで5,6時間、もう今日行ってしまおう。アテネ観光は後回しだ。  ガイドブックには、リオシオンバスターミナルに行くための24番バス停の地図が載っている。しかし肝心のその24番バス停がどこにもないのだ。ガイドブックは信用するな、って前に誰かに言われたけど、こういう時にナルホドと思うわ。道に停まっている24番バスの車掌に、
「リオシオンに行きたいんだけど・・・」
 と聞いても、
「これは行かないなぁ」
 と言われる始末。んー、わからじ。人に聞きつつ聞きつつ、全然違うルート、バスでやっとのことで到着した。バス多すぎてわかりにくいわ。でもギリシャの人は凄く親切です。みんな一見いかつい表情しているけど、親身に教えてくれる。いいね。

 ターミナルのそばのカフェで昼飯を食べながらバスの発車を待っていると、物乞いが。驚いた。物乞いに対して、ではなく、ギリシャにも物乞いがいるんだな、ということにだ。と、まぁ日本にだっているにはいるのだから当たり前といっちゃそうなんだが。



トリカラ経由カランバカ行き

 メテオラに隣接した街、カランバカに行くにはトリカラにまず行ってから乗り換えなければならない。昼過ぎ、バスが出発する。景色を見ていると、岩山や、ゴロゴロと岩だらけの平原が多い。ギリシャって火山国なんだっけ?
 途中、休憩で海沿いのレストランに立ち寄ったのだが、その水の色に驚いた。これがコバルトブルーってやつなのか??深い青なんだけど透き通っている。見たことのない色だ。

↑深く澄んだ青色をしているんです。

 トリカラにてバスを乗り換え、カランバカへと向かう。時間は夕刻、小麦畑が黄金に輝いている。広がる小麦畑、その向こうに見える沈みゆく夕陽を眺めていると、青森で見た稲穂の向こうに夕陽が沈む風景がだぶる。

 原点は同じ、なんだな。



奇岩都市カランバカ

 アテネとは一変、街は穏やかな感じです。ガイドブックに載っていた安宿の場所まで行ってみると、無い。無いのだ。住所は合っているが、そこは普通の民家。えぇ?どういうこと、これ。家の中の人に、聞いてみる。
「すいません・・ここってホテルじゃないんですか??」
「??何?ここは私の家だよ」
 どういうことだガイドブックめ。
 首をひねりながら歩いていると、クールでハスキーな姉ちゃんが話しかけてくる。
「旅人ね。ウチのホテル泊まる?」
 行ってみると、テレビも冷蔵庫もあるしけっこう良さげなホテル。しかしホントは40ユーロのところをなんと20ユーロにしてくれたので即決定!あちぃ。

 街を散歩して、ネットカフェに入るとそこは子供たちの溜まり場になっていた。みんなこぞってネットの対戦型ゲームをやっている。ギリシャの子供たちの中ではネットゲームが熱い、らしい・・・。

 ギリシャの食堂のことを「タベルナ」と言うんです。食べるな。奇妙な偶然のような名前。食事をとるところなのに、タベルナ。熱い親父のタベルナで鳥の丸焼きとパンを喰らう。タベルナにいると、どんどん近所のオッサンたちが集まってくる。こういう風景っていいな。ビール飲むしかねぇ!

オレオ〜。

↑部屋から。向こうに奇岩がそびえております。