これを待っていた!

庶民のためにある場所、それがここアナラケリーマーケット。ここには、服や小物、薬などの生活雑貨品から、野菜や肉などの食材まですべてが揃う。当然人も集う。ランベルから歩いてすぐのところにあるこのマーケットは、本日のハイライト。今までどこか洗練されたタナを眺めてきただけに、この人の匂いが渦巻く熱気は最高。

ところせましと並べられる野菜、野菜、野菜・・・ちゃんと千切りにされてるんだな。食うには少し勇気のいる魚も並べられている、大小様々な海老、ここだと安いんだろうなぁという蟹、皮をはがれた蛙・・・ん、カエル?うわ、さばかれたカエルきもちわりぃ!衛生面など無いに等しい・・・というかそんな概念すら無いんだよな。

↑ざっくりと売られている

↑蝿の溜まり場でもありますわ

フェイクが並ぶ服屋や、見るからに甘そうなお菓子屋もいいが、やはり一番凄かったのは食肉屋だ。なにせ原型を留めすぎ。打ち首になった血まみれの牛頭部がそのまんま並べられて売られているのは壮絶だった。吊るされる肉塊、臭気を放つ臓物、脳味噌なんかも売られていて、「コレ・・何で並べられてんだ?」と聞くと、「(チューチュー吸う真似をしながら)うまいんだよ、コレが!」って言う。げげぇ、マジっすかー!?

死の匂いと、生きるための活気。相反するものが同居していてクラクラしてきて・・・大興奮である。



ディープな夜

いったん宿に戻りビールを飲む。日が明るいうちから飲むビールは最高だな。「ア・ヴォートゥル・サンテ(乾杯)!」と、数少ない覚えているフランス語で乾杯。うーん、イイね!マダガスカルのビールは正直美味いです。日本に帰ってからも是非飲みたいこの「THREE HORSE BEER」であるが、なんと、かのベルギーモンドセレクションの2004年グランプリに輝いた由緒あるビールなのだ。すっきりフルーティーで最高!!以降、毎日ガブ飲みすることになるビールである。

↑ビールと宿のねえちゃん

壮絶食肉解体場の直後にメシを食いに行くわけで少々気が引けるのだが・・・腹が減っては戦が出来ぬ、だな。と、思いつつもマダガスカル名物のグレーワインをガブ飲みしていい気分になったら、さきほどの記憶など忘却の彼方でおもいっきり肉料理を注文するオレたちであった。

ちなみに、さわが頼んだタンの煮込みは、牛タンがそのままドカッと出てきたため、「牛とディープキスしている気分」とのことだ。

フラフラに酔っ払いながら宿に戻る。街は綺麗な電飾に包まれ・・・なんてことはなく、真っ暗で黒人見えない。いたのかよ!と、突っ込みたくなるくらい見えない。これは、夜はけっこう怖いな・・・。