SHED SEVEN | 「Change Giver」 |
03年冬解散が惜しまれた、ブリットポップ加速期に北部ヨークより出現したシェッド・セヴンの1st。ファンを大切にするその温かな姿勢にとても好感の持てるバンドでありました。UKギターロックのど真ん中を行く正統派な作品。当時のグランジ全盛の風潮の中、ニルヴァーナのフォロワーバンドで埋め尽くされていた時代を変える意味を込めてのタイトルを持った意欲作である。このバンドはギタリストが良い。というかUKの良質バンドの必須条件ってギタリストのセンスが良いことだよな。モロな左右サラウンドのギター後、@「Dirty Soul」の骨太なノイジーギターリフからスタート。この曲は間奏のループするギターソロが素晴らしい。UKバンド特有のメロの哀愁感もしっかり備わっており、特にサビでの「おっ」と思わせるメロ、コード展開はうまいもんです。おすすめは@、A「Speakeasy」、B「Long Time Dead」、D「Casino Girl」。 |
SIGUR ROS | 「Agaetis Byrjun」 |
奇跡を生む島アイスランドの気鋭シガーロスの世界出世作。くくりとしてはポストロックということになるのだろうか。芸術の域に達したあまりにもレベルの高い作品で、そのスケール感と透明度には音楽の限界線をひとまわりもふたまわりも広げてくれたことに対する感動があります。オーケストラとバンドの競演というのはよくあることだけど、これはクラシックの持てる耽美さ壮大さにロックの持てるポップネス、力強さが融合されているとでも言おうか。随所に聞こえるエレクトロ音に管楽器、打楽器が絡むのは勿論のこと、バイオリンの弓で鳴らされるギターノイズには鳥肌が立ちまくりである。ボーカルジョンジーの宗教的というか崇高な歌声も曲の神秘性に拍車をかけ素晴らしい出来映えだ。A「Svefn-G-Englar」、B「Staralfur」あたりは祝祭的だがD「Ny Batteri」なんかは非常に攻撃的で、この表現方法下で相対するような雰囲気の曲を作ることのできる表現力にも注目したいところ。後半F「Vidrar Vel Til Loftarasa」、G「Olsen Olsen」で誰も到達できない領域に踏み込んでクライマックス、H「Agaetis Byrjun」で美しい幕切れ。部屋真っ暗にして大音量で聴くべし。 |
SMALLER | 「Badly Badly」 |
知ってる人はそう多くはないと思うんだけど、グロスのギタリストがいたバンドであり、オアシスの1st の「Digsy's Dinner」のディグジーがいたバンドです、といえば親近感が沸くでしょうか。しかしこのバンド名は・・・他よりちっちゃくていいのかね。まぁそんな彼らの作品なわけだが、これけっこう名盤です。@「Small Time」のポストロック的なキテレツなメロとギターを聴いた時に、やっちまったと思って期待はそんなにかけていなかったのだが、B「Is」で、ん?やればできるじゃないかと思いました。軽快なリズムに乗せてまさに前述の「Digsy〜」調の曲が入っていて、そこからはC「Whenever Love Lies」、D「Wasted」とかなりの実力を持った曲が連発されます。諦念を持って聴いていたオレはこの時点で見方がガラリと変わりました。特にDの出来はなかなかのもんです。曲の始めには@的なアホなリフがあるのですが、次にくるギターリフがかなりセンスいい。そしてサビの最後に「Wasted !!」を繰り返すところは、やるな!!と思いました。その後もオアシスのような曲が並び、うん、結構いいじゃん。
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SOUTH | 「From Here On In」 |
どう考えてもメロコヤなジャケが何故!?と思わせるサウス1st 。トリップホップで認知されているレーベルであるMOWAXが初めてロックバンドと契約を結んだということで、当時はちょっとした話題にもなった。オレはそもそも洋楽をちゃんと聞き出した時期は遅くて、高3の時オアシスを入り口にしてはまっていったくちである。そんなオレが、元気のいいアメリカロックよりも内省的なイギリスロックの方が好きなんだ、ということに気づかされた一枚。当時何かの番組でB「Keep Close」のPVがやっていて、まさに全身の感覚を奪われた感じがした。大袈裟でなくホントそんな感じ。美しいアコギから始まり、水底にわずかな光が挿すような曲全体の雰囲気、はかなげなボーカル。曲が終わったと見せかけて這う様に鳴るベースライン。これだよ!!って思った。さてこの作品であるが、完成度は正直そこまで高くない。楽曲の良さは勿論のこと、曲ごとの緻密な構成力や、ダンスミュージックはじめ様々な要素を貪欲に取り入れようとするリズム隊のセンスは申し分ない。しかしどうにも間延び感は否めない。曲が18曲もあることと、全体を漂う暗めな雰囲気が恐らくそうさせているのであろうが、後半に向かうにつれ印象がどんどん薄くなっていくきらいがある。とはいってもA「Paint The Silence」、B「Keep Close」は大名曲だと思うし、バンドセンスは間違いなく高いので、次は曲構成力のみならず作品構成力に力を注いでもらいたい。と思ってたら2ndがすげぇいいんだよなぁー。
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SPIRITUALIZED | 「Ladies And Gentlemen We Are Floating In Space」 |
96年発表、ジェイソン・ピアース率いるスピリチュアライズドの3rd。凄まじい音の洪水とどこまでも広い音響空間に満ちた大傑作盤。壮大な宇宙を旅する映画を見ているかのような作品で、冗談抜きに音から情景が浮かんでくるよ。タイトル曲にもなっている@「Ladies And Gentlemen We Are Floating In Space」、その宇宙遊泳というタイトルにふさわしいはじまりを見せる。宇宙船から静かな交信を受けているかのような錯覚に陥る。続くA「Come Together」の迫り来る轟音とゴスペル、ホーン隊に圧倒され、宇宙空間への扉が開かれる。あとはなすがままだ。C「All Of My Thoughts」の少しひねくれた疾走感、ガレージロックンロール的なテイストを持ったE「Electricity」、優しく語りかけるような曲に暴れ狂う楽器が今にも襲いかかりそうなF「Home Of The Brave」〜G「The Individual」。一旦H「Broken Heart」で落ち着いた後に、ホーン隊とリズム隊の饗宴I「No God Only Religion」、そしてJ「Cool Waves」、K「Cop Shoot Cop...」でクライマックス。まさに"極めた"という言葉がふさわしい。このジェイソン・ピアースという人、メロディを反復させながら楽器がグングン盛り上がっていくという何とも高揚感溢れる曲展開をさせる。グレイト。 |
THE STILLS | 「Logic Will Break Your Heart」 |
こういう音響系ギターにこだわるバンドってのは星の数ほどあって、その大抵がギターに懲りすぎることにより曲本来の良さであるメロディが練りきれてなかったり、曲を支えるべきリズム隊がつまらなかったりするわけだけど、このバンドはその辺の壁を乗り越えているので非常に好感が持てます。イギリスにいたら出なかったかもしれないなぁ、カナダというちょっと意外なとこの出身であったことが、そのへんの詰め作業をしっかりさせたのかもしれない。視聴機にて思わずうなったのはその音楽性もさることながら、メロディの素晴らしさにありました。おすすめはミドルテンポの楽曲たち、どう考えてもジザメリの「Just Like Honey」なイントロから始まり歌詞とメロが綺麗に結びついたサビを持つ@「Lola Stars And Stripes」、徐々にテンションの上がっていくD「Of Montreal」、サビのベース進行が格好よすぎるI「Still In Love Song」。対照的にテンポの速いロックロックしてる曲はいかにもな感じで完成度がそこまで高くないので、そこらへんを次作ではもっと研究していってもらいたいと思っています。 |
THE STONE ROSES | 「The Stone Roses」 |
ひとつの時代を作り、次の世代のバンドたちに与えた影響は計り知れないストーンローゼズ。フォークを基調とした秀逸メロディに、ダンスミュージックが同居したサウンドで聴く者に音楽の素晴らしさを説いてくれます。とにもかくにも楽器隊の実力が凄い!んだよホント凄い(といってもその真価は2ndでわかる)。こんなこと言っちゃうのもなんだけど、オレはイアン・ブラウンはそこまで評価してない。いや、好きだけどね。というのも、オレがローゼズでどの曲においても一番胸湧き躍るシーンというのは、間奏であったりアウトロであったりするからだ。ごめん、イアン。でも彼のゆらゆらとしたサイケなボーカルがなければきっとバンドは成り立っていないでしょう。89年発表、UKロック史にその名を深く刻み込む1st。ふわふわもやもやしたサウンドワークで万人向けではないと思うし自分も少し時間がかかったのは確かだが、中毒性に満ちた作品で、メロディの素晴らしさやジョン・スクワイアのセンス抜群なギターワークに惚れてしまうと、この作品がいかに重要だったかということがわかる。凄まじき名曲が多く収録されていて、エコーかかりすぎな@「I Wanna Be Adored」、バンドの実力の高さがうかがえるB「Elephant Stone」、イントロリフが素晴らしいC「Waterfall」、美しいサビメロとガンガン展開するアウトロK「I Am Resurrection」あたりはUK好きなら聴かなきゃ死刑。特にKはホント凄い、全部完璧。
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THE STROKES | 「Is This It」 |
いわゆるロックンロールリヴァイヴァルとしてシーンの立役者になった彼らであるが、そんな建前どうでもいいほどにこの作品は名曲ぞろいである。A「The Modern Age」のドラムと間奏後のボーカルは衝撃だったし、D「Someday」のイントロはそれまでこのような音楽にイマイチ溶け込めなかった自分を一気に引き込むほどのクールさを持っていた。まずそのジャケに目を惹かれるし、裏ジャケもかっこいいんだ、これ。音はタイトでスタイリッシュ。特にファブ・モレッティのドラムの洗練さ具合は特筆すべきものがあって、シンプルなんだけど深みのあるアレンジに、無機質を極めたような音は今までにないドラムの音だ。ルー・リードがドラマーだったらこんな音を出そうとするのだろうか。二本のギターがお互いに主張しながら絡まり合い、ボーカルのエフェクトがかった低い声も素晴らしい。そしてメンバー全員おしゃれでルックス良し。音楽にルックスは関係ないという人がいるけど、本当にこいつらを見ててそう思えるかな?? おすすめであり人気もあるのは、A、D、F「Last Nite」、J「Take Or Leave It」。ちなみにオレはこのバンドの上手のギタリスト、アルバート・ハモンドJr がもうホントに大好きで、最高のギタリストの一人だと思っています。 | |
THE STROKES | 「Room On Fire」 |
1stであれだけの評価をされたわけだしさぞかしやりにくいだろうなぁ・・と思ったが、なんてこたぁない、短い間隔で飄々と作り上げてしまいました。基本的には前作からの飛躍的進歩というものは特になく、どことないけだるさと素晴らしきロックンロールのキレを持った短い曲が立ち並びます。曲やメロディの質で落ちている分、構成や音アレンジの点で進化をはかっているような印象を受けます。それでも各パートどうしても前作の方がいい働きをしていたことは否めないその中で評価できるのはやはりファブのドラム。変わらぬスタイリッシュさを持っていながらも多様化している部分にとても好感が持てます。年間最高峰曲A「Reptilia」、メロの切ないB「Automatic Stop」、先行シングルC「12:51」の流れは素晴らしい。H「The Way It Is」のバキバキオルタナギターと動き回るバスドラはストロークスの新しい顔か。前作からの期待をいい意味でうまくかわしたよくできた作品だと思います。さて、次にどう攻めるか。相変わらず同じ路線でいくのか、それとも「おぉ」と思わせる第2段階に進むか。個人的には後者であってほしいが、さぁどうするジュリアン。 |
SUEDE | 「Suede」 |
スウェード1st 。スウェードを聴けるかどうかは、ブレット・アンダーソンの妖しく大仰にドラマティックな声に抵抗を感じるかどうか次第であると思っている。しかしこの作品自体は、UK独特の陰鬱美というか、非常に独特の世界観を持っていて高い評価ができる。そしてもうなんつっても歌詞がセックスバリバリドラッグバリバリの異常性愛と自虐に溢れていて、兄ちゃんとヤるものから動物偏愛を歌うものから・・・てな社会的に絶対的タブーなものばかりでよくこんなん書くなぁこいつ、って感じ。そしてこの作品を語るうえで最も重要なのは、バーナード・バトラーのギターであり、上記した作品の世界観を作っているのは、ブレットの声よりもむしろこのギタリストの腕によるものが大きい、と思っている。この人のギター、ブレットのボーカルラインとの絡み方が非常にうまい。ボーカルを殺さずに、別のボーカルラインを追うようなフレーズの数々。一音一音の拍が長いメロディが多いから、それがしつこくならず見事なバランスの良さを生んでいる。A「Animal Nitrate」はむしろギターの方が主旋律を歌っている感じである。おすすめは@「So Young」、A、D「Pantomime Horse」、H「Metal Mickey」あたりか。
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SUPERGRASS | 「I Should Coco」 |
グッドメロディ!!90年代中盤に颯爽と現れ突っ走っていったスーパーグラスの大傑作1st。当時のイギリスは、ブリットポップという名前だけが一人歩きしてしまい音楽性や本質部分が見えなくなっていて、英国音楽の低迷期間だった。そういう葛藤を軽々しく若さで飛び越えてしまったのが彼らである。決して新しいことをしているわけでもないし、演奏が素晴らしいわけでもない。ルックスは駄目だし、ジャケもカスだ。それでは何故この作品に賛辞を贈るのか。それはこの作品が、もうあれこれレビューするのがどうでもよくなる、つまり素晴らしいメロディを持って疾走すれば問答無用でかっこいいんじゃん!ってのを見事に示しているわけ。結局ここが本質なんだよ。これをはじめて聴いた時は内省的な音楽ばっか聴いてた時期で、何かそんな自分がアホらしくなったのを覚えている。それくらい全てを吹っ飛ばすパワーを秘めた作品だ。ブイブイうなるベースと、ファズをぶっぱなしたりブルージーになったりと意外と多様なギターが最高。オルガンやピアノ、コーラスなども単純なのだが絶妙なセンスで配置されている。前半はすっ飛ばして後半に向かうにつれ彼らの音楽性の深さが浮き彫りになってくる。@〜Lまで全曲おすすめ!! | |
SUPERGRASS | 「In It For The Money」 |
そんな大傑作デビュー作のスーパーグラスでありますが、前作の路線を踏襲せずに飛躍的成長を見せて帰ってきました。前作での売りは、疾走感、爆発力、若さにあったのに対してこの作品では、ホーンやキーボードを積極的に導入した深みや音の広がり、落ち着いたメロディ、そのあたりに印象が傾く。前作後半部ではギャズの音楽バックグラウンドの幅を感じさせる予感があったため、これは彼ら的にもしてやったりなのかもしれないね。悪ガキ共と思いきや意外と知的な子供たちでした。しかしこれが果たして良かったのかどうか、人によりけりだと思う。オレとしてはやっぱり1st最強だと思ってるから少し物悲しくもあるけど、バンドの在り方としては吉でしょう間違いなく。極端に頑固であるか、変化を求めるバンドはやはり強い。以降の作品を聴くとさらに如実にわかるんだけどスーパーグラスは完全に後者だ。ドラマチックに盛り上がっていくタイトル曲@「In It For The Money」、UKギターバンドの底力を見せるA「Richard V」、E「Sun Hits The Sky」、フォーキーで叙情感あるD「G-Song」、きらびやかなキーボードが気持ちいいF「Going Out」あたりか。 |
THE THRILLS | 「So Much For The City」 |
60年代をモロに狙ったジャケからもわかるとおり、古き良き時代だった頃のUS音楽の影響をモロに受けたスリルズ1st。彼らの音楽はかつてビーチボーイズが鳴らしたようなキラキラと輝く夏の海のようだ。でもどっちかっていうとビーチボーイズが夏の始まりを高らかに告げる音楽だとすると、スリルズは夏の名残を感じ出す音楽、ってイメージがあるかな。目を閉じると広がってきそうな潮風の香り。友達と、恋人と駆ける砂浜。ちっぽけな意志を頑なに信じる青々しさ。彼らの音楽にはそのような甘酸っぱさや楽しさ切なさがいっぱいにつまっている。様々なエフェクトや、バンジョーやハープといった楽器を巧みに使い、コーラスを多様することでポップ性を高く昇華させている。ボーカルのセクシーでハスキーな声質も曲の雰囲気に貢献。しかしステージは見たことないんだけど相当に男臭いらしくそのギャップがまたかっこいいらしい。シングルになってる@「Santa Cruz」、A「Big Sur」、イントロのピアノからセンス良すぎなD「Our Horse Town」、カントリー調の曲にハーモニーが心躍るF「Say It Ain't So」を筆頭にどの曲も良く、バンドマンにファンの多いのも頷ける完成度。この文章を書いているのが5月の終わり、そろそろこの音楽がさらに素晴らしい時期になってくるなぁ。海の街に生きるオレとしても大歓迎音楽です。さーみんなスリルズを聞いてあの夏を思い出そう。 |
TRAVIS | 「Good Feeling」 |
オレが一番好きかもしれないバンド、TRAVISの1st。後のアルバムの路線とは違うかなりエモーショナルにロックしているアルバム。@「All I Want To Do Is Rock」での、段々とバンドのテンションが上がっていきフランの渾身のシャウトを聴けるような点は、2nd以降のイメージを持っている人にとっては度肝を抜かれるかも。デビュー当時、かのオエイシスのノエルさんが大層気に入り、ここからノエルさんがライブに飛び入りしたりニールがオアシスのサポートドラムをしたり、はたまた一緒にツアーをやったりと、互いのバンドの交流が始まるわけです。しかしオアシスとトラヴィスが同時に見れるなんて凄すぎるツアーだ。@で高らかにTRAVIS流ロックンロールを宣誓した後は、オアシスを彷彿とさせるノイジーなギターロックA「U16 Girls」C「Good Day To Die」、ビートルズばりのグッドメロディB「The Line Is Fine」I「More Than Us」等、2ndや3rdに紛れてなかなか評価されていないが、相当な完成度を誇る楽曲群が立ち並び、後半の曲の中には、次作につながるような雰囲気を持った曲も存在する。新人離れした楽曲センスと新人らしい躍動感を持った名盤である。 | |
TRAVIS | 「The Man Who」 |
プロデューサーにナイジェル・ゴドリッチを迎えて製作された、時代を代表する超絶大傑作盤。自分たちがいなくても音楽さえ残ればいいという楽曲至上主義を掲げ、その凄まじいレベルの楽曲音楽性はすでに確立されたと見てよいだろう。美しく静謐で純度の高い雰囲気、空気感はこれを奇跡と呼ばずして何と呼ぼうか。この作品が生まれたのには幾多にも重なる偶然と必然があったことだろう。@「Writing To Reach You」のはじめのギターストロークで聴き手全員を世界に一気に引き込むことを約束する。@、B「As You Are」、C「Driftwood」、E「Turn」、F「Why Does It Always Rain On Me ?」、I「Slide Show」・・・と、このあたりの曲は名実ともにトップクラスの楽曲であるが、これはあくまでオレの主観、人により好きな曲は分かれるであろうほどの名曲ぞろいで、全曲シングルカットが可能と思われる。メロディの美しさとフランの歌声の伸び、表現力は文句のつけようのない出来である。全体的にメランコリックであるにも関わらずロックとしての高揚感も併せ持つのはアンディの才能あるギターワークによるもので、@やBにおけるギターソロは鳥肌モノだ。なんというか・・オレはこの作品ホントに大好きで、こういう奇跡的名盤に巡り合えるからこそやっぱりUKロックが好きで今後も聴いていきたい、って思えるね。
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