神秘の湖

この広大なブナ地域における湖沼群である十二湖。本来は三十三あるのだが、崩山から見ると十二に見えることから十二湖という名称で親しまれている。その中でも、その名の通り青色をした湖がある。それが青池である。恐らくこの旅一番の感動を得たのはこの青池だ。その青さはどこまでも深く、底で泳いでいる魚まで見通せる澄み具合。晴れていたため陽の光が差し込む様は神秘的で言葉を失うほどであった。朽ちたブナが沈んでいる絵も感動。ブナ林の湧水によるこの湖、水深9m、水温は常に9℃に保たれているという。更にこの青さであるが、色々な説があるのだが現時点での科学的解明はなされていないらしい。それってロマンだよね。この青さは自然なもの、科学で解明できる青さであってほしくないなぁ。

数年前にTRAINGのスローガンを掲げたJR東日本のCMがあった。東北一人旅編というヴァージョンで田中麗奈が最後に訪れる場所がここ青池。その絵の素晴らしさは茶の間に強い感動を与えたことだろう。

↑綺麗な水面だ。これ、景色が水面に映ってるんだよ。

オレが青池から帰るため歩いていると、何十人、いやもっとか!?ってくらいの観光団体が到着したところだった。げー、危ない危ない。なぜかオレはひとりであの神秘に浸ることができたけど、この人たちがみんないたら浸るも何もあったもんじゃない。



日本海を迂回して

白神山地の反対側は日本海である。そういやオレは日本海を見るのははじめてかもしれないな。記憶の上ではないような気がする。日本海って左手に太陽が沈んでいくんだな。湘南の海は左手から朝陽が昇り右手に夕陽が沈むから、なんだか朝を迎えたような不思議な感覚。夕陽はいつどこで見ても綺麗だ。地元の海岸で砂浜に座りながら見る夕陽も大好きだが、旅先で見る夕陽というのもまた格別だ。

↑日本海。海はいい。