再度コロンボへ16日
最終日の朝ふと思い出したことがある。俺はずっと昔、スリランカに憧れたことがあった。スリランカの国旗が好きだったのだ。幼少の頃、家族の中で、「国旗といえば…」というほど、国旗に詳しかった。毎日のように国旗図鑑を読んでいた時期というものが確かにあった。その俺が1、2を争う順位で好きだった国旗がスリランカのものだったのだ。 もしかしたら、無意識のうちにその時の思いが今回オレを旅へ駆り立てたのかもしれないな。 バスにより再度コロンボへ。荷物を駅で預け、街中をふらふら歩き回る。ずっと見たかった、バワがデザインした寺院にも行ってみた。湖のほとりで絵を描いているとどんどん人が寄って来る。別にたいしてうまい絵でもないのに、「画家なのか?」とかいって大袈裟すぎるぜ。嬉しいけど。 ↑世界的に有名な建築家バワのデザインによる。 帰国だー17日 夕飯を食い、荷物を受け取り、あとは空港に向かうだけだ。金が底をついているのでバスで空港に向かう。半月いて、あれだけ動きまわって、しかも個人的にはそんなに節制したつもりはなかったが、3万円。物価の安い国である。 ガゴガゴいわせながら妙に低ギアで走る運転手だな、と思っていたら案の定エンジンが悲鳴をあげた。なんと故障!わけのわからぬ真っ暗な道に放り出され、途方に暮れる。時間がどんどん無くなっていき焦り出す俺。しかしそこに空港行きの別のバスが通りがかり乗せてもらう。危ないところだった。まったく、最後まで飽きさせてくれないものである。 空港で紅茶の土産を買い、搭乗する。過去最高に恐ろしいほど揺れたフライトだった。死を意識するくらいガックンガックン揺れ、機体はきしみ、悲鳴と怒号が飛び交い、シートベルト締め忘れた客が勢いよく飛び上がってしまうほどのものであった。あー、怖かった。 香港経由。香港・日本区間はさすがに日本人だらけ。久しぶりに日本の女の子を見て感動する。 あぁ、日本なんだな。 スリランカ。憧れの国。この狭い国によくこれだけ見所が集まったな、と思えるほどに飽きない国であった。人々の親日ぶりも、旅を一層しやすいものにしてくれた。決して平和で裕福とはいえない国であるが、いつか民族問題等の諸問題が解決して、安心して暮らすことの出来る環境が訪れてほしいと心の底から思った。 旅は心を育てるな。 |