古都ポロンナルワへ6日
このまま空を飛んで行くのではと錯覚するほどの鬼の悪路でバスに3時間強揺られて古都ポロンナルワに到着。しかしなんとこれで約50円だというのだから、日本の交通料金の高さを改めて考えさせられる。 かつてタイやビルマからも僧が訪れるほど仏教都市としての繁栄を極めていたポロンナルワであり、実際当時の素晴らしい遺跡が数多く残っているが、街自体は本当に小さいもので、それもまた意外である。世界遺産なんかを所有していると、つい大都市を想像してしまいがちだがそれは勝手な先入観なんだな。 予想していたより早く到着できたので、今日中にポロンナルワの遺跡を周ることができてしまいそうだ。トゥクトゥクを交渉でチャーターして周ることにする。ドライバーの名前は何度聞いても覚えられんかった。ハバーンだかガバーンだかシャガナだかハバナだかそんな名前。どれも絶対違うけど。。 涅槃の微笑み どちらの方が仏教としての格が上かというとアヌラーダプラなのかもしれないけど、個人的に見所はポロンナルワの方が良かったかもしれない。色々な遺跡があったが、その中でもガル・ヴィハーラという三石像が殊更素晴らしかった。まるで木で作ったんじゃないのかと疑うほどに木目の如く美しい石の流線。表情は慈愛に満ちていて艶がありふくよかだ。じっと見入ってしまう、そして何だか心が落ち着いていく自分に気づく。 ↑涅槃に入るのです。 ↑ここはかつて閣議場だった。 バカドライバー 名前こそ覚えられなかったが、このおバカなドライバーとは非常に反りが合った。 「この遺跡は俺のおじいちゃんが作ったんだ」 「マジで。俺のおじいちゃんもそう言ってたけど……」 「じゃあ俺たちは兄弟だな」 などと、延々とバカな会話を続ける。 彼はスリランカ人、イタリア人、日本人の女性と情事を重ねたらしい。三色制覇ですか、羨ましい。というかその日本人の女!こんなバカとやっちゃってんじゃねえ!しかし羨ましい。でも下ネタは万国共通。おっぱいは大きい方がいいか小さい方がいいか、とか遺跡の隅っこで◯◯を吸いながらそんな話ばっかしてた。だからハイになってたのかも。 シヴァ・デーワーラヤという遺跡で、中にいたじいさんが俺のために読経をしてくれた。暗い遺跡内に火を燈し、俺の名前を呼び、何かを唱えながら額に何かを塗ってくれた。この時ばかりはドライバーも神妙にしていた。正直何をやっているのかはよくわからなかったのだが、とても神聖な気持ちになり涙が出そうになった。言葉じゃないんだ。 ↑緑が綺麗なスリランカの一風景。 |