メンバーは?26日

トレッキング初日、非常に不安だ。なぜなら、昨日のミーティングでのメンツは全員が英語圏の人たちで、違う言語圏はオレらだけ。しかも周囲をまるで気にせず自分勝手なUSウィルス(仮名)が何ともうざい。何となく面倒な気分のままトラックに乗せられる。大丈夫かなぁ・・・。すると、「ジャパンのボーイはちょっと降りてね」って言われる。なんだ?どうやら、昨日のメンツは2泊トレッキング組だったらしい。オレらは1泊トレッキングだから、じゃあメンツはまた違うのか。「ミスターも降りてください」。ん?もう一人?・・・って、ウィルスおまえかいー。ってかブルース・ウィルスというよりむしろマッスル。

数分後、我らのトラックが来た。中にはとっても和やかな家族がいた。気も使ってくれるし、すごく優しくて話しやすい。パパ、ママ、娘のティガンとステファニー。そして家族の旅の専属ガイドさんとしてついているであろう、タイ人のジープさん。この人たちが最強だった。そしてドイツ人の美女二人組と、ウィルス。これがオレらのパーティー。はじめオレはウィルスには無視を決め込もうとしてたんだけど、「オレは日本に行ったことがあるんだ(筋肉)!!」と言うので、ちょっと会話に加わってみたらなんてことない、かわいらしい奴だったよ。「ちょっと英語つたないもんで会話が遅くてスマン」と言うと、「何言ってんだよ(筋肉)!言葉なんて関係ないよ(筋肉)!!」と言ってきた。うむ・・こいついい奴かもしれん。



さぁ歩くぞ!

山で車から降り、昼飯をみんなで食べ、靴紐締めなおしてさぁ出発だ。どれくらい歩くんだろう・・今日は確か4,5時間とかどうとか言ってたな。まぁ楽しければ何でもいいぞ。田園と山で彩られた見事な自然、川のせせらぎ、木々がオレたちを迎え入れてくれている。その中を歩ける幸せ。何かまだトレッキングはじまって少ししか経ってないけどすでに参加して良かったとか思い始めてるよ。

↑さぁここから出発



10m!!最強!!

ある程度歩くと滝つぼが見えてきた。たきつぼ!Waterフォーーール!!水着持参のため、もちろん入ります。めっちゃ気持ちよかった。流れが強くて抗って泳ぐのに気合がいるわ。しばらくすると、インストラクターのエイ君が、「ちょっと来てみ!」という。なんだ?後をついて岩肌を少し登ってみると、滝つぼの真上に来た。「さぁ飛び込もう!」。・・・はい?めっちゃ高いんですけど。しかし下では何か飛び込まなきゃ寒いみたいな空気になってる。勇気を出して!!いやぁーーーーー、最高!!大歓声!落ちてる時間が長くて、気持ちよすぎってなもんだわよ!後でエイが、「10mはあるよ」と言っていたが、いやはや。楽しかった。

↑気を抜くと流されるぞ。

次に訪れたのは人里離れた山奥深くにある寺院。だーれもいなかった。参道?かな、そこを修繕してた兄ちゃんだけ。しかしここから臨む大自然の景観といったらもう。木々と山々と稲と野原・・緑の饗宴、トンボの群れ。いい感じだ。風もすこぶる気持ちいい。



村だ

その後さらに数時間歩いて、しんどくなってきた頃少数民族の村に到着。何族だったっけかな・・しくった、忘れた。凄く原始的なんだよ、脱穀の仕方とか、暮らしとか。電気なんぞないし。都会生活に慣れきった自分には新鮮で新鮮で。で、子供たちは元気いっぱいだし、子豚が一群で走ってるし、何だかこういう形の癒しもあるんだなぁー。文化だ。

メシの時間だ。大自然を眺めながら食うメシは格別です。電気がないから、焚いた火の灯りで食べるんだ。大根みたいな野菜に肉をつめてある料理がやたらうまかった。ママさんとビール飲みながらいろんな話をした。どうやらこの家族、昔日本人をホームステイで迎え入れてた時期があるみたい。だからこんなに日本人慣れ、というか人なつっこい家族なのかなぁ。何だかうれしいわ。メシ後、ジープさんとティガンがオレらにつきっきりで絡んでくれて、凄く楽しい時間を過ごせた。ジープさんは「おいしい」って単語が大層気に入ったようで、おいしいから楽しいから綺麗からうれしいから、もう何から何まで「oishi」にしちゃった。そしてオレらは勝手に「oishi boy」になってしまった。まぁいいけどさぁ。

これは書いておかなければ。メシ食ってる時に、ジープさんがいろんな国の人がいるんだから、みんなで国の踊りとか歌とかそういったものを披露しようよ、的なことを言い出した。トップバッターはオレになってしまったが、さすがそこはオレ様元剣道少年、剣の型を披露し無事回避。まぁその後も皆いろいろパフォーマンスしていったんだが、最後に終わったと見せかけてまっつんもやれ、みたいな流れになった。オレはハラハラしていた。こういうのが苦手なまっつんだ。しかも大トリ。彼はタメにタメた挙句、テンケテンケテンケテンケ♪と踊った。

・・・シーン

「・・・Oh〜・・」 パチパチパチ。

・・・・。国境越えのすべりを体験。貴重な瞬間を目の当たりにした。オレだけは大爆笑だったけどね。

↑夜は更けていく・・・。

月を見て余韻に浸った。この月は日本のオレの部屋からだって見れるんだよね。でも全然違って見える、おんなじモノなのにね。・・・よし、寝よう。高床式の竹組みの小屋が寝床だ。そしてここで事件が。オレの隣で寝ているウィルスの寝相が、悪い、なんてものじゃない。むくりと起き上がっては頭をふりまくり歯ぎしりをし「KINNIKU!!KINNIKU!!」と寝言を言いながらオレを蹴ってくる。おまえ起きてんちゃうかと。ちょっと、いやかなり身の危険を感じた。