中国の最果て13日

急発展へ向けて開発を進める辻堂駅北口にてバスを待つ。人口と人気の割には駅前は簡素で、それがまた良かったといえば良かったのだが、この北口には数年後巨大ショッピングモールが建つという。生まれた時からの地元民としては少し複雑な気もするが、成田空港行のバスに乗るとそんなことは忘れてしまった。

働きだしてから時間は思うように取れなくなったが、今年も一人旅ができるだけの時間を確保することができたことは僥倖といえる。目を覚ますとすでにバスは空港の敷地内に入っており、もはや馴染みとなった搭乗手続きを済ませる。これより一度韓国を経由し、そのまま直接ウイグル自治区の玄関口ウルムチに入る予定だ。

中国にして中国にあらず、イスラムの教えを色濃く伝えるシルクロード、国土の最西端に位置する新疆ウイグル自治区―。いったいどんな土地なのだろうか。



韓国から

ソウルは初めてであるが、インフォメーションセンターのお姉さんがチマチョゴリを着ているのがとてもかわいらしい。成田空港も真似たらいいのに、と思いつつトランジットの時間に余裕がないためゲートへ向かう。新疆行きゲートの隣はハワイ行きのゲート、大韓航空ソウル経由でハワイに向かう便は航空券代が安くつくのだろうか、日本人学生の姿がとても多い。おしゃれな女の子グループ、はしゃぐ恋人たち、皆例外なく隣のゲートに吸い寄せられていく。逆にこちらには・・・日本人がいない。若干の寂しさは否めないが、それはそれでいい。飛行機の大きさも桁違いだが、それはそれでいい。

数時間の後、日付が変わる頃、新疆ウイグル自治区の区都であるウルムチへ到着。ひどく閑散とした空港を出ると、肌の浅黒いタクシードライバーたちに囲まれる。 山岳民族系や中東系など、大陸西域の顔ぶれが目立つ。この地域は色々な民族が共に暮らしているのだろう。異文化に入り込んだ実感が増して、グッと気が引き締まる。

深夜だったので、とにかく眠い。ドライバーと値段交渉を済ませたら、宿のおおまかな許容金額を伝えて連れていってもらう。しかしなんという大都会だろうか。予想していたよりもここウルムチは「街」であるようだ…街のネオンを眺めながら数十分後到着したのは、高さ20階はあろうかというかなり良い・・・といってもバックパッカー的見地からだが、ホテルだ。しかし値段はツインで150元、つまり2000円ほどで部屋の設備レベルの割にはかなり手頃。事前に調べたウルムチの宿情報からするとだいぶ安い。とにかく疲れていたのもあって荷を解きそのまま寝ることにした。明日からだ。

↑寝ます