FUJI ROCK FESTIVAL '04


7月30日     7月31日     8月1日


フジは今までテストやらなんやらで行けなかったわけだが。今年やっとある程度の目途がついていこう、ということで行ってきましたフジロック。まず結論から言うと、最高に素晴らしい祝祭空間がそこにあったと言ってしまおう。改善の余地はまだあるので、もっとこれから先も進化していってほしい。とりあえず、今まで行ったフェスとは比較にならん。RSRはまぁ良かったけど、フェスって基本的にライブありきフェスあり、みたいな感じなんだけど、サマソニとか特に。でもフジは勿論ライブあってのフジなんだけど。他のことに凄く重点を置いているというか。大自然のこととか、エコのこととか、ピースなこととか。なんかそういうのがあってライブがある、みたいな。そういった意味で楽しいし、勿論メンツもフジは素晴らしいし行って良かった。ビール何杯飲んだことか。


【7月29日 前夜祭】

行きの車はもちろんフジロック特集のオンパレード。そりゃテンションも上がりますよ。渋滞なんかオレとロペのテンションを下げるには役不足だね。関越自動車道を延々と走り、月夜野ICを降りて山を登ると、見えてきたのだ例の看板が。街のいたるところにフジロックの旗がなびいておる。あーついに来たんだなぁ〜と感慨深くもなるわいや。午前4時苗場到着。駐車場は田原駐車場。会場への通行手段シャトルバス・・。これけっこう損してるよね。同じ金払って会場のそばの駐車場の人ってマジうらやましかったよ。車に戻れんもん。てな感じで、リストバンドを受け取ったりテント建てたりしてしてるうちに前夜祭の時間が迫ってきてのね。で、オアシスエリアに向かうわけです。おぉーこれがフジロックかぁーてな感じで。ここでビールですよ。で、フジ恒例らしい盆踊りやら抽選会やらでスマイリーたちが客をあおった挙句に、花火を打ち上げまして。これは祭の始まりって感じだと思ったわよ。いやがおうにも期待は高まるってもんだわよ。

前夜祭はDJとバンドが交互に出てくる感じ。RED MARQUEEに入った途端、DJがDOORS流してきたのでテンション上がったよ。日頃木口さんに聞かされ続けてるしね。The Blind Boys Of Alabamaのじいさんのシャウトにはグッとくるものがあったね!!あれは貫禄というか、若い奴じゃ出せないオーラだわ。オレ的には前夜祭メインはTHE BEESでした。1曲目に「Wash It In The Rain」を持ってきたのでうれしかった!ずっとボーカルとってた奴が最後にドラム叩いて、ドラムだった奴がベースやってたけど、はっきりいってこっちの方が断然うまいとはどういうことだ。本人達凄い楽しそうで家族みたいなライブで、想像してたより元気のよろしくて楽しかったかな。そして前夜祭のスペシャルゲストはJUDEでした。まー、浅井健一が今年はフジに出ないから何かあるだろうとは思ってたけど、こういうことね。予想ついたわ。ちっと萎えた。勿論ライブはうまいんだけどね。てな感じで、オアシスでしばらく酒飲んでまーったりした後、翌日に備えてテントに戻りました、戻った途端に豪雨で危なかったっす。



【7月30日 1日目】

夜通し雨が降っていて気分的に少々萎えていたが、テントから出ると快晴モード。とりあえずグッズ並ぶのやだからってことで早めにゲートへ向かう。フジロックは客層がホントおもしろい。男女半々くらいかなー男の方がちょっと多いのかな。年は若いもんから50歳くらいのおっさんまでけっこう普通にいるのね。家族連れもいるし。んで驚いたのは、カップルの多さ。そういうもんなんかなーと思ったよ。そんなこと思いながらグッズを買ってぼんやりとグリーンステージ眺めてたらどんどん晴れてきたんだわ。いい感じだったなー。これから始まるぜ!的な。







BRITISH SEA POWER
彼らのステージ上には木やら動物の置物やらをセッティングするってので有名だけど、フジの大自然の中でそのステージはホントぴったりだなぁ、と。1曲目が異常性爆発ナンバーの「Apologies to Insect Life」だった。そりゃ否応にも元気出るわ。こいつらは音楽性は知的で歌詞は文学性抜群なのに、ライブアクトは馬鹿なんだよな。そこの差がおもろい。キーボードの奴とか太鼓叩きながら客席歩いてるし。ボーカル逆立ちしてるし。ギターが職人的で凄くいい仕事してたけどこいつも最後に最高にださいジャンプを何度もしてた。はじめBSPじゃフジのグリーン一発目は難しい役なんじゃないかなーとか思ってたけど、何も心配いらんかったね。素晴らしいライブだった。

↑ GREEN STAGE 周辺

↑ GREEN STAGE  ステージはBRITISH SEA POWER

PE'Z
Pe'zは一回見ておきたかったんだよ。BSPからZutonsまではオレ的には何見ても良くて、とりあえずオレンジコートの方まで行くことに決めてたんだけど、時間かぶってたBEES昨日見たし、やっぱりPe'zは見とこうと思って。はじめベースの奴が一人で延々と同じフレーズでサウンドチェックしてて、次にドラムがきて叩きながらサウンドチェック。次にキーボード、管楽器二人、って感じに一人一人出てきてサウンドチェックしてそのままジャムりながら本番に突入してった。そういうの最強。いやーこのバンドはわかっちゃいるけどうまい。どうやったらあんなドラム叩けんだ。そして鍵盤担当者のヒイズミマサユ機が超かっこいい。フェスにはこういう楽しいバンドが不可欠だよなぁーって思った。

んでちょいと会場をひと通り回ろうと思って。酒を片手にホワイトからアヴァロン、FIELD OF HEAVEN 、ORANGE COURTってふらふらと歩く。奥に行けば行くほど音楽と自然と平和が一体化していく感じで、凄く雰囲気があって良かった。この過程でさっちんに会ったりしたり。てかホントにこのフェスは気分がいいんだわ。酒飲みながらライブ見て、腹減ったら食べて酒飲んでライブ見て自然の中歩いて、みたいな。オレンジコートで(ベタすぎるとは思ったが)スクリュードライバー飲みながら、田野城寿男っておっさんのサックス聞いて、グリーンに向かった。途中通り過ぎたMiceteethとケムリは大盛況でした。

HAVEN
もともと特に見るつもりはなかったんだけど、時間がちょうどいい具合に空いたままグリーンに着いたから見ることに。これが見て正解。Havenは青臭い若者たちが青臭い歌を演奏するから、良いんだけどそこまでは・・って感じだったんだけど。そんなこと言ってるオレの方が若いんだけど。でもだな、当の本人達が何だかヒゲ生やしてたり貫禄出てたりで何かすげーかっこよかった。んまぁさすがに「Say Something」は一緒に歌っちゃったし広い自然内であれ聞けて感動したけどな。ケムリやアジカンとかとぶつかってたからか人そんないなかったけど凄く良かった。

THE ZUTONS
一日目最も楽しみにしてたバンドかもしんない。この前の来日公演がBandits喰っちゃうほどにクソ良かったからフジでもぶちかましてくれるだろうと期待。そしてぶちかましてくれた彼らに合掌。うまいんだよな、なんというか見せ方というかメンバーひとりひとりのライブの作り方が。みんな黄色いツナギで登場してきて、「Zuton Fever」「Pressuer Point」で観客も大爆発だ。ボーカルの勢いも凄かったな。そしてオレは相変わらずこのバンドのベーシストの弾き方がたまらなく好き。あのヤジロベーみたいに揺れながらきもうまく指弾きするスタイル最高!!曲のセンスがいいからライブでも生きてるんだけどさ、とにかく楽しいんだこのバンドのライブは。仲良さそうだよなぁこいつら。

PIXIES
PIXIESをこのフジロックの一番の目当てに来てた人は多かったんじゃないかな、初来日だし。会場でもPIXIESのTシャツ着てる人が一番多かった気がするし。さて、そんなもはや伝説化しつつあるバンドであるわけだが。やっぱりそれだけ崇められるバンドはそれだけのものを見せてくれるわな。見た目はバンド名「妖精達」からは程遠いハゲとデブの集まりなわけだが、とにかく名曲ラッシュだったっぽく、あんまりPIXIES知らんオレでも知ってる曲をいくつかやった。「Where Is My Mind」「Debaser」とか。音がすげぇ!最後の曲がブレイクちっくに終わって即時に「マタネ」と言ったMCがデブ悪魔のくせにかわいかった。時間帯も良かったなぁ、段々空が暗くなってくんだもん。


↑ LOU REED
LOU REED
無言で現れ無言で弾きだし、淡々と演奏を重ねていたこの爺ィ。オーラが半端じゃねぇの!!めちゃくちゃかっこいい。こんなじじいになりてぇ。トリなのにだいぶガラ空きだったし人はどんどん減ってった気がしたけど、まぁそれもしょうがないのかな。拳突き上げちゃうような盛り上がりを期待する人には向いてない曲ばっかだし、実際オレも知らん曲ばっかだった。何より風と雨が寒かった。でも何か得体の知れん奴の感情、静かなのに何か迫ってくる波は体全体で感じたよ。んでアンコールの最後で「Sweet Jane」と「Perfect Day」!!たまらん、実にたまらん!「Sweet Jane」のイントロで叫んじまった。ぅおーっ。

ZERO7
さて、RED MARQUEEだけは深夜も営業中。00:00スタートのZERO7は見たかったんだわ。マッシヴもそうなんだけど、CDの音楽をライブでは生楽器でやる、ってのは凄くかっこよろしい。しっかしZERO7をバンドで!?でも演奏もうまいしバンドアンサンブルもしっかりしとる。ボーカルも4人が入れ代わり立ち代り現れ、気のいいラテン系兄ちゃんから、正統派女性シンガーから、物腰の柔らかいお姉さまから、ロリータアイドルまでもうワケわからん。しかし皆歌うめぇ。何かZERO7って綺麗で静謐な音響系のイメージだったから良い意味で裏切られたわ。




前日、ZERO7の後は疲れてもうダウンだった。テント戻ってバタンQですよ。そしたらまた豪雨だ。何か夜中に降るんですよ、勘弁してくだちい。テントの布ギリギリのところで寝てるオレとしては雨水が染みてくるのがきついんです。んで、あぁ今日こそ一日雨かなぁと思っていたらやっぱなんとなく止んできてくれてマジック!!まーでもこの日はけっこう降ったりやんだりって感じだったかな。それでも去年の初日なんかに比べれば全然なんだろうけどね。テントサイトでカップヌードルを食いながら、いざ出陣である。ビバ2日目!!






THE MOONEY SUZUKI
テントサイトの係がアホで湯に時間がかかってしまい、ギリギリの到着。ムーニースズキ、いやぁ良かった。最高にアホすぎて笑った。まずドラマーがドラムそっちのけで前出てきて踊りだすとこだね。アホだね。CDはすげーガレージの申し子みたいで、下手でもいいから突っ走れ的な感じだけど、実際のライブはギターの音がかなり作りこまれていて、出音が素晴らしい。パフォーマンスは想像通りにド派手で、ブリッジしながらソロを弾くわ、ドラマー踊ってるわ、最後にはギター二人がステージ両側に設置してあるスピーカーにそれぞれ登ってソロ合戦を繰り広げたり、と朝一にガツンとしたステージを見せてくれました。

↑ FIELD OF HEAVEN
↑ AVALON側から見下ろしたWHITE STAGE

Mitch Michelle & Billy Cox Jimi Hendlix Experience
オレは、ミッチミッチェルが見れるってだけでもういいんだわ。かつてジミヘンをほぼ全期間に渡って支え続けてきたドラマー。ジミヘンに負けじと超絶なソロを叩きつけるドラマー。オレの心から大好きなドラマー。もうじいさんだし、実際動きは衰えていたさ。叩けてねぇよ、ましてや当時みたいなジャジーでソウルフルでロックなドラムなんかではないさ。オレは自分の憧れでありロック史における重要人物を生で見てるのですよ。それだけで価値はあるってもんですよ。あと、ごめんなさいギターの奴が誰だったのかわからんかったけど、彼に関しては凄かったね、プレイが。JHEXを語って出てくるだけのことはある。結構ジミヘンのように弾けていたのではないでしょうか。どうでしょう。でも何にせよミッチ見れて良かった。

FRANZ FERDINAND
22-20s蹴ってフランツ見るんだからゴミみてーなライブしたらただじゃおかねーぞばりに期待をかけていたフランツ。結論から言っちゃうと、凄く良かった。今年のフジロック新人賞は間違いなく彼らが持っていったと考えていいでしょう。てかまず客の数が凄い。裏に22-20sやUAやらいるにも関わらずなんだこの人は。通路まで立ち客で埋まってる。で、本人たちも「おいおい、こんなたくさんいるぜ!」的なうれしそうな表情で、非常に生き生きとした演奏と勢いあるステージを見せてくれた。ださいんだ、とにかく。しかしかっこいい。エセかっこいい感じがかっこいいんだ。矛盾してるかな?「Take Me Out」の大歓声&大合唱は予想通りとはいえ自分もテイクミーアウ!!と言ってしもうた。うん、凄く良かったよ。しかし、何で人気あるんだろうなぁ。そんなにとっつきやすいとは思わんのだが。ま、いいことだけどね。

MO'SOME TONEBENDER
モーサムなんてしょっちゅう見てんのに、それでも見てしまう。そんなオレはモーサム中毒。"フジ"のモーサムが見たいんだ!といざRED MARQUEEへ。ライブの凄さでいえば、はっきり言ってどんな海外のバンドにも負けん。各アルバムや、新曲群から満遍なくやった感じのライブ。しかし日々進化している。あんな爆裂ギターロックバンドだったのに、「hang song」で客を"躍らせる"ことにも見事成功しているのね。ギターボーカル百々のテンションはいつにも増してぶち切れてるし、久しぶりに「HigH」も見れた。「Green&Gold」も「DUM DUM PARTY」もバンドアンサンブルばっちり。見ててホントに思うのが、イサム、あぁ君はなぜイサムなの。もう大好きだ、モーサムのドラマー藤田勇が大好きだ。外人どもよ、見たか。こんなバンドが日本にはいるんだぜ。

BEN HARPER And The Innocent Criminals
そこまで強烈に見る予定にはなかった。でもBen Kweller 好きじゃないしと思って、飯とビールかっこみながらグリーンステージへ。雨がぱらつく中、それはそれはハッピーなステージが展開されていた。確かに、ベンハーパーは凄くいいライブをするという話は知っていたし、見てみたいなぁとは思っていたが、いかんせんオレは曲を全然知らんし借りたりする機会もなかったから何となくスルーしてきてた。だからフジで見れるなら見ようと思ったわけです。こういうのもフェスの醍醐味だよね。良かったな〜。観客と一体化したライブって何だか幸せな感じになるよね。手拍子して踊って・・、ってベンハーパーも客もみんなしてた。雨、気になんなかったもんなぁ




↑ RED MARQUEE
YEAH YEAH YEAHS
2回目のYYYs、正直単独来日のAX公演の方が全然良かった。まぁ時間に限りがあるというのも勿論あるし、フェスはいろんな難しい要素も絡んではくるのだろうが。リハできないとかね。カレンはまぁ良かったかな、AX時くらい良かった。後ろ二人がイマイチだったなぁ。ニックにしてもブライアンにしても、もっとすさまじいプレイを展開するプレイヤーだということをわかってるが故にちょっと物足りない感じがした。あと、多分曲順があんま良くなかった。1曲目が「Y Control」は不正解だろー、とオレは思ってしまうのだが。しかしストライプスにしてもそうだけど、ギターとドラムだけでよくもここまで軽さを感じさせない、むしろ重いライブできるなぁーと感心してしまうわ。
THE CHARLATANS
待ってましたよ。オレの今回フジロックメインのひとつ、シャーラタンズ。マンチャーのオレとしては、決まった時は狂喜乱舞したもんだが、ライブはどんな感じなんだろう、と。てかね、後ろがめちゃくちゃうまい。音圧といい演奏力といいスタミナといい素晴らしい。確かに音源でもマンチェには珍しくうまいなぁーと思ってたが、いい!凄くいい。自然と体が反応しちゃうもんね。んで、しょっぱなが「Weirdo」でいきなり客の心をつかむわけさ。選曲が良かったんだわ。まぁアルバム8枚も出してるし、他にもやってほしかった曲はたくさんあるんだけど、「North Country Boy」やら「One To Another」やら大盛況。新作からの曲もうまく織り交ぜて、極めつけは「How High」!!声を大にして歌わせていただきました。オレ、魂を天に召されるところだったよ。

THE CHEMICAL BROTHERS
コートニーの30分押しのおかげで、シャーラタンズ後余韻に浸り飯食ってビール飲んで悠々とグリーンに向かった頃に始まった感じだった。グリーンに着くと、人、人、人。そうだよなぁ、これがヘッドライナーの人数だよなー。昨日のルーリードはやっぱ少なすぎたな、としんみり。まぁケミカルは一線でがんばってる人気者だからね。とにかく人多かった。しょっちゅうフジに出ててるのでつまらない顔されがちだけど、オレ自体は見るの初めてだから全然構わんもんね。あんまわかんないけどさ。「Hey Boy Hey Girl」と「Star Guitar」くらいはわかったぞ。でも楽しかったよ、実際。踊っちゃうね。んで、予想通りシャーラタンズのティムがボーカル参加した曲をやってくれた。おい、おまえら客どもキョトンとするんじゃねぇ!!シャーラタンズだよ!わかんねぇのかボケが。ティムバージェスだよ!

2日目はこんな感じ。ホントはBUFFALO DAUGHTER見たかったんだけど、二時間半くらいあったし雨降ってるし、次の日がけっこう強攻策なタイムテーブルだったんで、まぁいっかと思って寝てしまいました。しかし、オレとロペと、ロペの先輩と3人いて、小さめなテントを使ったもんで、せめぇ。しかも荷物が明らかに一人分強の幅をとってるためさらにせめぇ。しかし2日目終了の時点で、もう後残すところ1日で、とっくに後半戦に入ってるわけだが、信じられんね。やはりいい時間ってのは一瞬で過ぎていくものなのだなぁ、とか。




早いナー。もう3日目だよ、ということで、この日はちょっと早起きして会場を出て苗場の温泉街へ。外来の温泉貸し出ししてるとこが結構あるので、入りに行きましょうということで。激混みで刑務所内の風呂じゃねぇんだから・・と思ったけど、いやぁ、すっきりしましたホント。その後大盛りイカ焼きそば食いながらテント横のしばでぼーっとまったりして、あぁ最終日だ、としんみり・・・してる余裕はないぜ。今日は見たいのが色々あるのだぜ。ということで、惑星は風呂行ってしまったので見逃し。まぁいっか。で、オレの中で超楽しみであるSOUTHが今日の一発目。途中、レッドマーキーでステラスター何曲か覗いてから軽く急ぎ足でホワイトへ。
↑ ORANGE COURT
SOUTH
SOUTHは大好きなバンド。オレの去年のランキングでも2位入れてるでしょ。日本での認知度のイマイチさから単独来日公演はしないし、やっと見れる!て感じ。予想としては下手くそでライブ向きはしないバンドなんだろうなぁー別にいいけど、と思ってた。まぁうまかないけど思ってたよりは全然うまかった。ジェイミーのギターはよくのっていたし、ジョエルの歌はライブによって差があり、と言われているけど、凄く良かった。調子良かったのかな。「Fuji Fuck'n Rock!!」てMCはちょっと笑った。あと、3年振りにフジに帰ってきた、みたいなこと言ってたな。1stの「Paint The Silence」が聞けた時一番テンション上がった。CDはけっこう息を飲む感じなんだけど、ライブは人柄も手伝ってか楽しい感じだったなー。ライブ前の音出しで「Broken Head」流れてきたのにやんなかったのは何でだろ。まぁとにかく満足できる素晴らしいライブでした。ビールが美味いこと。

↑ WHITE STAGEの手前にある、ところ天国の川
MUM
SOUTH終わってから、ところ天国の川んとこで寝っ転がってうとうとしてたら、ボーカルの女の子のマイクチェックが聞こえてきて、心地よい感覚に包まれたね。周りの人も凄く穏やかな顔してたし。始まる頃にのそのそと起きてステージ前へ。アイスランドはMUM、よっぽどPIXIESという名称がふさわしい彼女らのライブ。途中、しゃぼん玉を大量に飛ばしてるお姉さんがいて、MUMも客も皆笑顔、という素晴らしすぎる情景を見ながらまったりとライブが過ぎていく。メンバーが皆でハンドベルを鳴らしてるとこは、いい仕事してますねぇ、と唸ったわ。来日公演時と同じように終盤で飛び出した「Green Grass Of Tunnel」で会場は大喝采。この曲のボーカル入るとこ神。

THE LIBERTINES
やっぱりピーターがいないと、微妙だわ。ツインボーカルだからねぇ、やっぱ片方の旋律しか聞こえてこないのは寂しいしなぁ。ピーターが主旋律をとることが多いからなおさらに。あとへたさが目立つなー、二人へたくそで暴れるのがそろって初めてかっこよさが生まれてるのがリバティーなわけで、何か片方しかいねーとただ虚しい感は否めない。グリーンだしな。まぁそれでもカール一人で奮闘してるのは、賛否両論だけどオレは偉いとは思うわ。しかしリバティーのメロディはホントにすばらしい。なんとかライブがもってるのはなんといってもその曲のすばらしさ、これに尽きるんだわな。別にイギリスイギリスいうつもりはないんだけどさぁ、でも何かあの理知的であり皮肉めいた歌詞とメロはイギリスじゃなきゃ出てこんのかなぁ。なんでだろなぁ。

THE STILLS
カナダだよな。何か前の方でオーストラリアの国旗振ってる馬鹿がいたけど、なんだったんだあいつは。STILLSは曲センスがいいね。この手のバンドは多いけど、聞いてみて、もうちょいなんだよなぁーって思って買うには至らない、ってのが多い中、そのかゆいとこに手を届かせることに成功した新人だね。「Lola Stars And Stripes」のサビとか傑作だと思うわ。ライブは意外にもがんばる系のライブだった。アクション大きめだし、ライブの要所要所においてくる曲はアップテンポな曲だったし。んで、終盤で出た「Still In Love Song」、いいわ。サビのベース素敵すぎる。しかし、なぜ最後にドラムの奴が前出てきてボーカルやってたんだ。あれはいらんだろ。おまえ一番はりきってるやん。

JET
待ってましたよ。最近は凄く人気も出てきたし、来日公演凄く良かったしきっとグリーンステージを物ともしないステージをするだろうと。うーん、いわゆる直球ロックンロール系なのに、こういうどでかいステージも似合っちゃうのって凄いよね。器のでかさを感じさせる。ニック歌うめぇしな。クリスのドラムはかっこいいし!オレは奴が好きだ。しかし気に入らんのが「AreYou Gonna Be My Girl」終わった後に流れてった客たちだな。かなりたくさんいたんだが。JETのライブはこの曲はむしろ映えない部類に属するのだが。わかっちゃいねぇな。でもなんというか、勢いあっていいよな。客へのアピールの仕方なんかもかっこいいし。移動用カメラに乗った姿なんかはかっこよかったもんなぁー。

↑ JET
KEANE
KEANEは見れないだろうなぁと思っていたんだけど、急いで行ったら間に合って見れたわ。すさまじい人気だったね。こんな人気あったんですか!?ってくらい人がいた。驚いたよ、しかも大盛況でまた。てかボーカルデブだしホモっぽいんだけどめちゃくちゃ歌うまいのな。高音域がのびるのびる、やっぱ外のステージで聞きたかったよ、こういうのは。しかしこいつステージアクトがくそださい。オレのいとこは、チャゲ&飛鳥かと思った、と言っていた。しかしこのバンド、鍵盤とドラムのアクトは超かっこよくて、そして凄くうまくて、一音一音正確だしグルーブ感出てるし。まぁそりゃそうだよなー、鍵盤とドラムだけのバンドだもん、うまくなきゃ成り立たんわなぁ。もちろん「Somewhere Only We Know」で会場は拍手喝采。大成功ライブでしょう。
↑ The White Stripes
THE WHITE STRIPES
素晴らしすぎた!グレイト!!間違いなくフジのベストアクトの一つ。ジャックのギター凄すぎる!!ヘタウマの極地。1曲目「Black Math」〜2曲目「Dead Leaves And The Dirty Ground」のイントロで昇天。メグはドラムははっきり言ってすげぇ下手だし走りまくるけど音がすばらしいんだわ。単調なアレンジであの音ならもうそれだけで身も心も躍る、オッケーなわけです。 アンコールの「Let's Build A Home」、もう彗星衝突ばりの勢いでノックアウトですよ。凄かった。二人なのに、じゃないな。二人だから、ここまで凄いのかな。ジャックホワイトという男のポテンシャルの高さを最大限に引き出すには、この形態がベストだったのかな。とにかく、フジのグリーンヘッドライナーにふさわしいライブでした。ごちそうさまでした。

BELLE AND SEBASTIAN
オレの中でのトリ。3日間、前夜祭から入れると4日間のフェスも終わっちまうなぁとしんみり。そんな中ベルセバがほんわかムードで登場。良かった。感動した。3日目の最後に、この時間帯でベルセバ、ってのはグッとはまるね。元々メディア露出もしない地元密接型の家族みてーなバンドだから、ステージもなんだか祝祭に満ちていて、こっちも包まれるような気分に浸っちゃうね。バンマスであるスチュアート・マードックや、サラの声は人間や空やそこらへんの物に染み込んで行く感じだったし、演奏の良い意味での柔らかさは自然と体を揺らしてきたね。是非とも聞きたかった曲がいくつかあって、その中の一つだった、「Sleep The Clock Around」をやってくれた時はテンション上がって、スチュアートとサラのボーカルが入るとこでは涙腺ゆるんだよ、おっちゃんは。



渋さ知らズオーケストラ
いわゆるクロージングバンド、トリとかヘッドライナーとかでなく、フジロックの締めとして夜中にグリーンに立った渋さ知らズ。日本では認知度けっこう低いけど世界的にはけっこうな評価、らしい。んでこれがもうまさに適役だったというか。はじめて見たんだけど、最高すぎた。思わず前の方行っちゃったもんね。まさに祭の最後を飾るにふさわしい。50人くらい出てたのかなぁ、どいつもこいつも恐ろしいほどのテクニシャンだし、体が動かずにはいられんほどの煽り方ですよ。何か感傷に浸って終わるってのもいいけど、こんなふうにお祭り騒ぎで最後終わるってのもいいもんだね。


この後、RED MARQUEEで、!!!とかATOM RHUMBAなんかを何となく見て、明け方近くまでオアシスエリアにいてテント戻って寝たよ。あぁー疲れた、けど最高に楽しかった。フジは一度行くと病み付きになるというけど、ホントだね。すばらしい時間を与えてくれたよ。また行きたいなー。



以上、御愛読ありがとうございました。