FUJI ROCK FESTIVAL '05

7月29日     7月30日     7月31日

二年連続のフジでした。フジは相変わらずメンツがいいなー。素晴らしい祝祭空間は健在。しかし、今年は3日間ともドシャ降りの雨で天候にはまったく恵まれなかった。それでも朝と夜は晴れてたからだいぶ助かったけどね。去年はあれも見たいこれも見たいって朝からがんばってたけど、今年はかなりゆったりしてた。毎日昼くらいまで川で寝てたりフラフラしてたりして、午後くらいから見たいライブを見だす感じでした。アヴァロンで遊んでたり。こっちの方がいいわ。

写真全然撮ってないからあれですけど、見たライブの感想をつらつらと述べていきます。かなり主観の入ったものになってると思うので人によっては怒るかも!!ドンマイ!



〜7月28日 前夜祭〜

まぁ唯一ガックリきたのは前夜祭だったかな。毎年サプライズでけっこうでかい日本のバンドが前夜祭にはトリで出てくるんだが、それがなかった。え!?終わり?みたいな。しかも最後のバンドが最強にゴミなバンド、名前すら覚えてないがとにかくカス。「明日朝一のマスターロウをよろしく!」とかいってその時点で終わってる。おまえは手先か。しかもマスターロウて。全体的にキッズ向けで非常につまらんかった。それと、ロコフランクは悪くない。悪いのはあの場にロコフランクを呼んだ主催者だ。

今回ともに来たのは、ぜんのすけ和尚とその彼女由香ちゃん。この前夜祭でがっちり握手で飲むビールってのはまた最高にうまいんだ!これから始まるぜ最高の祝祭空間!!




ゲートが開き人がなだれ込む。これから始まる3日間の祭に向けてここにいる全ての人間が心を昂ぶらせていることだろう。オレらは開場直前くらいに向かったら、すんごい行列!!人多すぎ。今年は3日券も土曜日1日券も売り切れて過去最高動員数らしい。凄いなー。

日高の挨拶の後に、例のマスターロウさんが出てきた。2分ほど見て退散。感想は「あ、あのドラムの人スキャフルキングでやってた人だ」。その後オレは一人でところ天国(グリーンとホワイトの間にある川原)に行きガン寝。2〜3時間ホワイトステージの音楽をBGMに酒飲んでトマト食いながら寝てました。気持ち良し!そのあとアヴァロンでゲームやったりダラダラしてたりして。気持ち良し!


去年と変わらぬテントサイト



THE HIGH-LOWS
雨が降る中登場したハイロウズ。おととしのライジングで凄く楽しかったので、裏に見るもんもないし見ようかと。で、やっぱり楽しい。思えばちょうどオレらが高校の頃だかそんくらいに「青春」が出て、リアルタイムに感動してたなぁ、と。そんな思いもあるんでベタだけどやっぱ「青春」が一番グッと来る。あと「日曜日よりの使者」の前のヒロトのMCはこのフジロック中最大に熱いMCだった気がするわ。こいつら何歳だよ、いつまでも少年のようなステージを見せてくれるそんなハイロウズ。


THE MUSIC
PREFUSE73を見てみるか迷ったけど、雨もうざいしこいつら一回も見てないし見とくか、と思い見ることに。ライブしょぼいらしいからあんま期待しないどこ、と思ったんだが、なんと!予想外に凄かったミュージック。特に、どこから見てもお洒落を知らないデブ中学生のようにしか見えないベースのスチュのカッコよいことと言ったら!あまりのスチュの熱さにぜんのすけと大爆笑。 ドラムが走りまくったり、ロブの声が限界値に近づいたりとまぁ色々あったんだが、ライブ自体はマジでかっこよかった。なんだかんだ叩かれつつも成長してるんだなぁ。いや、普通にね、すげーかっこよかった。ハイロウズの余韻を見事にふっ飛ばし、雨雲まですっ飛ばす破壊的なライブでした。


COLDPLAY
そして1日目にして、最大の山場なんじゃなかろうかというほど楽しみで楽しみで仕方のなかったコールドプレイ。あー今でも感動を思い出せる。2曲目にしていきなり、「Politik」のリズムが変わるところで涙腺が破壊されたことや、「Yellow」が3曲目にして登場したこと、大好きな「God Put A Smile Upon Your Face」をやってくれたこと、アコースティックバージョンで「Don't Panic」をやったこと、「Clocks」のライブ盤アレンジが超かっこよかったこと、「In My Place」の大合唱、「Fix You」でのしめ。何よりも「The Scientist」アウトロでのクリスと観客との掛け合い。この曲での掛け合いなんて聞いた事ないぞ!大号泣せずにいられるかぃ。主観かもしれんがね、マジで最高のライブだった。クリスの声の調子が少し悪かったことや、機材トラブルとか、フーファイの物真似しすぎとかどうでもいい。問答無用でコールドプレイは最強。


ROVO
フーファイ?見るわけねぇだろ!日本が誇る、人力トランス集団ROVOのもとへ。コールドプレイの余韻引きずってテントに戻っちゃおうかとも思ったんだけどね、そりゃ間違いだ。行って良かった。凄いわ〜、あがるあがる。踊る踊る。勝井のバイオリンが・・・とか山本精一のギターが・・・とかそんなんどうでもよくて、とにかく音楽でここまで人をあげることができるんだなーと圧巻だわ。去年の渋さ知らズに近い感覚だな、あがり方は。音楽性もクソレベル高いしなぁROVO。特にドラムソロでの応酬からバンド編成に戻ったあたりからが特に神がかってた。レーザー光線が飛びまくる中、人が踊ってんのか音が踊ってんのかわかんなくなるくらいの音の饗宴だこりゃ。


ところ天国で「Deep Blue」っていう海のドキュメンタリー映画を深夜に見る。山の中で海の映画とは乙ですな。




昼過ぎスタート。一発目は100s。オレンジコートまで向かう・・・がこの日は最も雨が降った日。この向かってる時にドシャ。風呂入った意味まるで無し。泥だらけ。一歩進むごとに足が泥に沈む。どーも!新発売、泥コンバースオールスターです。去年がほとんど降らなかったからなー、オレも迂闊だったな、舐めてた。しっかり長靴履いて頑強なレインコート着てる人たちは勝ち組な。

100s
池田と、ドラムの玉田豊夢と、かみてのギターは非常に職人的且つロックスピリット溢れていて素晴らしかった。池田はおもしろいなぁー。中村が池田に対してマジ笑いしてしまう面も。しかしオレの目に狂いがなければしもてのギターは、なんだありゃ。シッパイマンさん以外の何者でもない。普通にださい。服もライブアクトもうざい。髪の色はなんだ。おまえ痛すぎるんだよ。あいつがいなければもっと良かった。あいつクビにしろ中村よ。


東京スカパラダイスオーケストラ
ここまで降ったら開き直っちゃうよね結構。グリーンステージに向かう途中もだいぶ降ってたけどもういいべ。スカパラ。曲とかほとんど知らないけど、この手のは入り込んで踊っちゃえば楽しくないはずがないよね。フェスだと有名どこの曲ばっかやってくれるし、こいつらもライジングで見てライブが凄い楽しかったから時間次第では見ようと思ってたんだよね。案の定楽しいわー。そしてあの坊主の兄貴、かっこよくて熱いわー。

トンボも腐るほどおります


ASIAN DUB FOUNDATION
正直オレの前で踊ってたカップルの踊りがきもすぎてきもすぎて。しかしエイジアンダブの皆さんは、凄い攻撃的な音だね。かなり政治的なバンドなんで、正直歌詞を語らなければ始まらないかもしれないが、英ラップをリアルタイムで解読できる頭脳が残念ながらオレにはないのでショボン。でも「ブッシュ死ね」とか言いまくってて危険すぎるだろ!兎にも角にも、音が凄い。勢いが凄い。ドラムンベースの低音がズシズシ来る。好きな曲いくつかやってくれた。フェスならではだな。「Fortress Europe」はやっぱ超かっこいいなー。


BECK
ベストアクトです。思い入れの強すぎるコールドプレイ、次元の違いすぎるシガロスは置いといて、とにかくベストアクトは間違いなくベックだったと思う。新作「Guero」を中心に名曲を織り交ぜたラインナップ。この人はエンターテイナーだなぁ。本当に楽しいライブだった。途中に、ベックがギター弾き語りをしている裏でメンバーがステージの一角で食事をはじめるという、何万人も前にしてやるか?ってくらいシュールなネタをかます。しかしそれは次曲の伏線。次の曲では、その皿やコップや机がパーカッションに早代わり、観客を沸かせた。最後も「E-Pro」を観客に大合唱させて、それをバックに自分が退場していくという鬼のシュールさ。笑った。しっかし、こいつの声とギターは素晴らしいわ。素敵な素敵なライブでした。


MERCURY REV
なんでホワイトステージじゃねぇんだよぉぉぉ!!とずっと思っていたが、当日もステージ見ながらやっぱり思ってしまった。哲学的な文章とドラマチックな映像がリンクするVJがまず素晴らしかった。ライブ自体も良かったんだよ。だからなおさらホワイトで見たかったよ。まぁホワイトだったら土砂降りの中見ることになったんだろうけど、それでも。もっと昔の曲をたくさんやってほしいなぁ、ぶっちゃけ昔のギター主体の曲たちの方がオレは好きだからなぁ。でも素晴らしきライブ、ぜんのすけ大絶賛でした。確かに。


FATBOY SLIM
ここ数年特に変わり映えのしないステージ、と言われ後評がそんな芳しくない今回のファットボーイだけど、はじめて見るオレとしてはそんな評まったく気にしないわけで、普通に凄く良かった。今世界で一番人気のあるDJなんだろうしなぁノーマン・クックは。この土砂降りの中これだけの人が踊りまくってるんだもんなぁ。ファンキーで楽しげなステージ。時おりはさむ、ビースティーボーイズ、ダフトパンク、ホワイトストライプス、そしてボーンスリッピー!うまく味つけになって客を煽る。雨はすさまじいんですよ、豪雨に雷雨。でも客は止まらない。フジロック最高。


二日目ホワイトステージは何でオブラフマンさんがトリなんだろうね。FEEDER→GANG OF FOUR→DINOSAUR.Jrでおぶらふですよ。しかし会場でオブラフTシャツ来てるキッズ共はマジで多かった。いや、確かに昔は聞いてたけどさぁ。昔のオレを否定する気もないけどさぁ・・なんだかね。

パレスオブワンダーで遊んでた。DJとかルーキーとか見て。なんとマニ発見。ミュージックのスチュとかもいたけど、そしてあまりのデブ中学生ぶりに普通に客として流しそうになったけど、マニはかなりテンション上がった。オレのベーシストヒーローの一人だからね。パレスオブワンダー、オレらが帰った直後にファットボーイが飛び入りで来たらしいなぁ。あんな狭ぇテントにかよ、ありえねぇー。悔しい。あと15分いれば・・・あー。




はやいもんで最終日です。今日は見たいの尽くしで忙しくなりそう!!てなもんだけどやっぱり朝は川でまったり寝てました。寝ながら聞いてたTHE GO! TEAM がかなり良かったんで帰ったらチェックしてみようと思った。

愛すべきところ天国の川


AQUALUNG
アクアラングスタートでお願いします。来日公演行けなかったから凄く楽しみにしてたうちのひとつ。まぁ真昼間でのもあるし聞かせるタイプの曲ばっかなんで、予想してた流れのライブで取り立ててすげぇ!とかもないんだけど、やっぱ曲が良すぎる。「Easier To Lie」は普通に泣いた。凄く誠実な人だねこの人は。にじみ出てる。観客も自ずと優しい笑顔になるし。こういうのってやっぱり夜聞きたいよなー。マーキュリーじゃないけどホワイトやフィールドオブへブンあたりの夜で聞けたら感動は倍増するんだろうなぁー。


くるり
新人ステージ→フィールドオブへブン→ホワイトステージと歩みを進め、そして今回グリーンステージ。まさに栄光への階段。岸田は「バンドやってる人、フジでやれたら楽しいよ」って、そりゃそうだろ〜。最近の曲とかどうでもいいから昔のをもっとやってくれと思った。が、くるりはなんだかんだいいな。ばらの花が超良かった。泣いた。「最終バス乗り過ごして〜」のところでグリーン後方の山道をバスが通っていったのには鳥肌がたった。ラストは「東京」だったな。「東京」ってくるりメンバーがフジロックに来た時のことを書いてる歌詞なんだってね。確かに改めて見てみるとそうとも思える歌詞が多い・・・あちぃな。ギターの大村達身が無茶苦茶かっこよいな、やっぱり。


DOVES
そして!そーしーて!!きました。ダヴズ!鬼楽しみ。ホワイトステージへ。音源は「ずるすぎだろ!!」ってくらいツボをついてくる展開を見せつけてくるため果たしてライブはどうか。本国イギリスでの人気と日本での人気にあまりにもギャップがあるため、客層は外人がめっちゃ多い。1曲目がなんだろうか、ってずっと予想してたけど、まさか「Pounding」とは!!ずりー!最強。相変わらずずりぃバンドだ。いやぁ、貫禄だね。演奏もいいし声もいい。ボーカル交替して歌うとこもいいし。素晴らしいステージだ。何度も言うけどダヴズも夜見たい。キラキラした音の洪水を夜体感してぇ!照明もVJも映えるんだろうなぁ。時間ももっとたくさん見てぇ。ラスト「There Goes Fears」でのアウトロで、3人ともがパーカッションを乱れ打つ場面はぶっ飛んだね。最高!

DOVES神


ROYKSOPP
北欧の雄ロイクソップ。凄い人だった。入場規制はかかってたのかな、中には入れんかった。レッドマーキー入り口にて体感。前回はレッド深夜で今回はこれだ。次はもっとでかいステージだな、順調に出世しとるわ。そのうちグリーンでかましてほしい。うまい。曲が凄く綺麗でポップだなロイクソップは。ただ、ビートで揺らすとかでなく、その中に流れているメロディラインが凄く綺麗なんだな、だから心が躍るんだな、ってのを確認したよ。ぜんのすけさん、足をダニにやられ一時リタイア。ピンセットで傷口をかき回され生死の境をさまよう。


THE CORAL
裏でマーズヴォルタがやってるのに、レッド後方までぎっしり人人人。ハァ?おまえら雨宿りなら出てけ!と思ったけど、実はあれほとんど普通にコーラルの客だったっぽいね。伝説となってる唯一の二年前の来日公演。オレはその現場に居合わせコーラルのライブの凄さにぶっ飛ばされた。今はギターが休養中でサポートのギタリストだったためか、照明もジェームスばかりだし音バランスもかなり悪いし、もっとこいや!って思いはあった。でもコーラルワールドってのはそこにあるだけでもう凄まじいものなんだよな。1st、2ndからの曲は勿論うれしいんだけど、新作からの曲はめっちゃライブ映えするなあーと思った。ラストとか超かっこよかたぞ。オレは2000年以降の新人の中ではコーラルが一番好きだわ。終わった後、アンコールがいつまでもやまなかった。こんなに止まないアンコールははじめて見た。結局出てこんかったが。


NEW ORDER
コーラルとシガロスにはさまれてたから真ん中の少ししか見ることができなかったんで、ここには載せるべきではないのかもしれないけど、お願い載せさせて!ってくらい見たかったしその数十分もクソ良かったんだわ。今日のメインだったシガロスを見るのやめようかと思ったほど良かった。ニューオーダーとシガロスかぶらせるのは痛いなんてもんじゃないぜ。「Krafity」日本語バージョンで、カラオケみたいに歌詞が出たのには笑ったが何故かテンションはクソ上がった。


SIGUR ROS
シガロスって神様みたいなバンドだなぁ〜なんて思ってたけど、逆だった。悪魔だね。狂気だね、あれは。あっちの世界に連れていかれるところだった、現にちょっと意識が飛びかけた。それくらい壮大で幻想的で狂気的なライブだった。シガロスのライブ見た人は口を揃えて「最高峰」というが、そういうことか・・・。なんか次元が違ったわ。以上、これ以上は書かない。てか書けない。



PRIMAL SCREAM
今日は忙しかった。しかしフジロックのしめにふさわしいバンドだ。見るの初めてなんだよなぁ確か。ボビーのおっさんはいつまでもかっけぇな。ほとんどライブインジャパンのセットと同じような流れだな。でもいいや、いいものはいいんだ。ケヴィン・シールズもマニもいるプライマルズ最強。演奏力超高い、がっつりと素晴らしい。後半に「Jailbird」「Medication」「City」「Rocks」「Kowalski」「Swastika Eyes」「Movin' On Up」と連続できたときは喜び死ぬかと思った。アンコールでも高速「Skull X」。ボビーとマニ以外はハードコヤバンドの人みたいな風貌の方ばかりでした。無論ケヴィンも。いやー楽しかった。



というわけで今年のフジロックは終わった。また来年もいけたらいいなぁと思うわ。車の運転めんどくせー。FIN。